スペインのクラブの他に、トルコのクラブなどが香川獲得の意思を見せていることが昨夏からたびたび話題にあがっているが、そうしたクラブに移籍する可能性は決して高くはない。あるとしても、ドルトムントで試合に出られない状況を避けるために、半年間のレンタル移籍といった形になるだろう。

 何故なら、香川にとって最も大切なのは、ドルトムントから退団することではなく、小さいころからの憧れであるスペインでプレーすることだからだ。

 現時点では乗り越えるべきハードルがいくつもある。何より、スペインのクラブが香川の獲得を本気で望まなければ、状況は変わらない。だからこそ、去就については早期に決着がつくものではなく、忍耐と縁が鍵を握ることになるはずだ。(文・ミムラユウスケ)