8位青森山田高校(青森)は今大会で22年連続24回目。これまでの出場校のなかで連続出場記録回数はもっとも多い。2016年度に初優勝。今大会ではJリーグ内定の2選手の活躍などによってベスト4に進んだ(1月11日現在)。ロングスローから鮮やかにゴールを決めるのが大きな特徴だ。OBの日本代表、柴崎岳は2009年度準優勝時のメンバーで、2018年ワールドカップでは全試合先発出場を果たしている。

 9位流通経済大柏高校(千葉)も今大会に出場。2年連続6回目となる。2001年に本田裕一郎監督が就任してからめきめき力をつけ、平成期デビューの強豪校となった。初出場は2005年度で、2007年度に優勝している。近年は千葉代表の座をめぐって市立船橋高校と死闘を繰り返している。前回大会は準優勝だったので、今回、全国制覇にかける思いは強い。ベスト4まで進んでいる(1月11日現在)。

 10位滝川第二高校(兵庫)は今回出場していない。通算では20回出場で、2010年度に優勝している。今大会は準決勝で県立西宮高校に敗れた。OBの日本代表経験者には岡崎慎司、加地亮、波戸康広、金崎夢生など。

 サッカー日本代表には、香川真司、森本貴幸のように高校のサッカー部に所属せず、10代半ばからクラブチームで頭角を現す選手がいる。だが、今のところ高校のサッカー部を経てJリーグに入り、のちに海外にわたって活躍する選手のほうが多い。

 高校サッカーの歴史を追いかけると、サッカー日本代表選手の若かりし頃の「半端ない」躍動が見えてくる。

(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫、本文中は選手の敬称略)