井口監督就任1年目の今季昨季は5位に低迷したが、今オフはストーブリーグの主役になる可能性があった。ドラフトでは井口監督が1位指名で3球団が競合した大阪桐蔭、藤原恭大外野手の当たりくじを引き当てることに成功。広島からFA宣言した丸佳浩の獲得に動くなど、「ロッテは来年に向けて本気で戦力補強に動いている」と支持を受けたが、丸が巨人への移籍を決断すると、風向きが変わった。同じ外野手のロッテ・清田育宏が千葉県内で行われたトークショーで「丸が来なかったことが全てかなと思いますね。良かった、本当に良かったです。(巨人に移籍するとの報道を)朝見てめっちゃ喜びました。『よっしゃー』って」と発言。

 ロッテファンから「情けない。プロとして意識が低すぎるでしょ」「こんな選手がいるからロッテは弱いんだよ」とひんしゅくを買った。

 この清田の発言から一週間も経たずに、井口監督のスキャンダルが週刊誌で報じられた。現時点でオフの目立った補強は楽天戦力外になった細川亨、元ツインズでメジャー通算35本塁打の長距離砲バルガスのみ。ブレーブスのジョシュ・レビン投手も入団が確実視されているが、投打で課題は山積みのままで、井口監督にも逆風が吹いている。このままシーズンに入れば、苦戦は免れないだろう。(今中洋介)