(イラスト/majocco)
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「クレイジージャーニー」でもおなじみの、世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、ブロークン・イングリッシュを駆使して取材した世界の話題を紹介する本連載。今回は「正月」について聞いてみた。

*  *  *

 毎年、新年を迎えるにあたって気になっていることがあった。それは、「正月」という概念は海外にもあるのかということ。日本では多くの人にとって「正月」は特別な意味を持っているが、外国ではどうなのだろうか。

 正月を英訳すると、「NEW YEAR」となる。これは「新年」を訳したときも同じである。つまり英語圏の感覚では「正月=新年」となるのだ。

 1年が切り替わるタイミングだし、リフレッシュのためにゆっくり休んだりする人もいるので、合っているようにも思える。ただ、日本で過ごす正月には、それぞれの伝統や宗教、家庭の習慣、地方色といったものが相まって、単なるリフレッシュ以上の言葉で説明しにくい感覚もある。そうなると、「正月=NEW YEAR」としてしまうと物足りないような違和感があるのだ。

 せっかくなので違和感の正体について調べてみたいと思い、海外の人たちにとって正月はどんなものなのか教えてくれそうな知り合いに連絡をすることにした。相手はアメリカ中西部の田舎町出身で、ニューヨークに16年住んでいるちょっとノリの軽い男性、デイブである。

丸山:「New Year has a special meaning in Japan. How about in the United States? Is that nothing more than changing the year?」
(日本では新年って特別な意味があるんだけど、アメリカではどうなの? 年の切り替わりぐらいの意味しかないの?)

デイブ:「Oh no, it’s a big day here. People make promises to themselves for the new year to improve. They dress up and go out to drink a lot. Couples kiss at midnight. It’s a big American party.」
(何言ってんだ、すっげぇビッグイベントだよ! 新年はもっと成長できるように、みたいな感じで皆願掛け的なことするし、一張羅に着替えて飲みに繰り出すよ。んで、カップルとかは夜中にキスしはじめるしさ。まあ、アメリカでは、でっけえパーティーする感じだな)

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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