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“あがり症”克服に大切なのは「人前」の定義 鴻上尚史が伝授する「勝ち味」の重ね方

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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 と、書きながら僕は少々、戸惑っています。

 というのは、じつは、まさに昨日、『リラックスのレッスン~緊張しない・あがらないために~』(仮題)という本の原稿を書き上げたばかりです(来年、一月に発売予定です)。

 緊張をほぐす方法を、演劇界の蓄積と僕自身の経験と発見を基に丁寧に順を追って書いていたら、400字詰め計算で、300枚ぐらいの分量になりました。

 今、その全部が頭の中でぐるんぐるんしてます。

 もちろん、ここで300枚分のことを伝えるのは不可能です。回答が何カ月にもわたってしまいますからね。

 なまじ、本を書いてなければ、この分量におさまるアドバイスができたと思うのですが。でもまあ、そんなことを言ってもしかたないです。

 りゅうさんのように、学校の出来事がきっかけで極端なあがり症になったという人は多いです。いえ、ほとんどと言っていいでしょう。小・中・高校の授業で当てられて、教科書を読んで周りに笑われた。それ以降、人前ではうまく話せなくなった、というのが、一番、悲しいですが多いケースです。

 りゅうさんの場合は、英語ですから、さらにレベルが上でしたね。母国語じゃない言葉を人前で話す時は、どんなに練習していても、緊張します。しょうがないのです。

 僕がイギリスの演劇学校で公演に出演した時、最初のセリフを言う時に心臓がバクバクしました。最初が短いセリフだったのでなんとかなりました。もし、りゅうさんのように、長い文章だと立ち往生していたかもしれません。

 さて、りゅうさん。

 りゅうさんは、緊張するのは「ゼミ」や「プレゼンなど発表形式で、人前で話す時」と書いていますが、その他の場合はどうですか?

 僕が何を言いたいか分かるでしょうか?

「人前」の定義を厳密にしようとしているのです。

 りゅうさんは、相手が1人でも緊張しますか? 会議室で、1人に向かって発表する時に緊張しますか?

 1人はさすがに緊張しないとしたら、3人はどうですか? 3人は大丈夫でも、5人になると緊張しますか?


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