一方、メジャーの舞台から遠ざかっても現役を続けているのが、Kロッドことフランシスコ・ロドリゲス。メジャー16年間で通算437セーブを挙げた右腕は、2017年にタイガースで防御率7点台に終わり、オフにメジャー球団との契約に至らなかった。今季は独立リーグのアトランティックリーグでプレー。44試合に投げて防御率2.76と格の違いを見せつけた。独立リーグでのプレーを許容したのならば、日本のプロ野球チームから声がかかれば来日を承諾することがあってもおかしくはないはずだ。

 また、かつて日本のオリックスでプレーしたユニエスキー・ベタンコート内野手も、メキシカンリーグで現役続行中。メジャーでは、マリナーズなどで通算1057安打を放ったものの、2014年に在籍したオリックスではわずか18試合の出場で10安打のみと全く戦力にならなかった。しかし、今季はメキシカンリーグで112試合に出場して打率.386、15本塁打、85打点と大活躍。以前の結果が結果だけに来日は難しいかもしれないが、日本でのプレー経験があるというのはプラスに働くかもしれない。

 その他にも、元本塁打王ながらサウスポーにはからっきしで、今季はオリオールズで打率.180、8本塁打に終わったペドロ・アルバレスや、故障もあって今季はマイナーで7試合のみの出場だったメジャー通算267本塁打のマイク・ナポリなど狙い目なスラッガーはまだいる。

 投手では、メジャーの実績は微妙ではあるが、今季は韓国リーグ(KBO)で最優秀防御率のタイトルを獲得したジョシュ・リンドブロムが面白い存在。メジャーではドジャースやフィリーズなどで通算114試合(うち先発6試合)で5勝8敗1セーブ、防御率4.10と並みの中継ぎ投手だったが、韓国での4年目だった今季は15勝4敗、防御率2.88と、打高投低の傾向が強いKBOで好結果を出した。すでに阪神が獲得を検討しているとの話も出ており、今後の動向に注目しておきたいひとりだ。(文・杉山貴宏)