カリスマ社長の常識破りな社員教育 「能力」より大切ものとは?

 社員を変えるために「心の教育」に走る経営者は多い。しかし、「『心の教育』では決して社員は変わらないとい」と、株式会社武蔵野のカリスマ社長、小山昇氏はいう。700社以上の会社の経営改善を指導してきた小山氏が、自著『儲かりたいならまずココから変えなさい!──赤字から最短で脱出する「正しい手順」』(朝日新聞出版)で明かした、社員の正しい変え方とは? 小山社長に話を伺った。

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 株式会社武蔵野では、社員教育に「毎年1億円以上」投じていますが、私は社員に対して、「心の教育」はしていません。なぜなら、心の成長は、測ることができないからです。

 長さを測る道具はモノサシ。重さを量る道具はハカリ。では、心を測る道具は何かというと……、見当たりません。

「10」のマインドを持つ社員に、「5」プラスできる教育をして、その社員のマインドが「15」になったかと確認する方法がありません。

 もちろん社長は、社員の「心」も育てなければいけない。とくに、社長と社員の「価値観」を揃えなければ、赤字から抜け出すことは不可能です。赤字続きの「落ちこぼれ集団」だった武蔵野が、超ホワイト企業に変わることができたのは、「会社(社長)の価値観を全社員が共有した」からです。では、どうすれば価値観を揃えることができるのでしょうか。

 答えは、「形を揃えること」です。心は目に見えませんが、形は目に見えます。だから私は、徹底して「形の教育」をしています。多くの社長は、「心を変えなければ、形は変わらない」と思っていますが、その逆です。形が先で心はあと。「形から入って心に至る」が正しい社員教育です。

 黒い服を着て白いネクタイをすれば、なぜかウキウキしてくる。逆に、黒い服を着て黒いネクタイをすれば、神妙な気持ちになります。人の気持ちは見た目です。心の教育をしなくても、形にこだわれば、心は自然と変わります。

 赤字の社長は「能力のある人を採用すれば、会社は良くなる」と考えますが、そんなことはありません。組織にとって大切なのは、能力ではなく価値観です。

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面倒な社員教育を率先してやらせるには…

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