その反対にコストパフォーマンスが良かったのが、広島と西武日本ハムの3球団だった。広島、西武の2球団はリーグ優勝という目に見える成果をあげ、広島が1勝あたり2434万円、西武は1勝あたり2332万円と、ともに巨人の半分以下の効率の良さを示した。

 さらにそれを上回ったのが日本ハム。昨季は60勝止まりで1勝あたり3663万円を費やしたが、今季は1勝あたり2032万円。優勝は逃したが、しっかりとAクラス入りを果たし、球団経営の面から見ると大成功のシーズンだったと言える。

 その他、阪神楽天は、多くの資金を投じながらも最下位に沈んで「無駄金が多い」結果となった。阪神は昨季の1勝あたり3214万円から4034万円に、楽天は昨季の1勝あたり2407万円から3875万円にコスト大幅増。CS進出を果たした巨人以上に、厳しい目を向けられても仕方がないだろう。

【2018年・12球団の1勝あたりの年俸額】
巨人     5641万円×69勝(67勝+2勝)
ソフトバンク 5189万円×92勝(82勝+10勝)
阪神     4034万円×62勝
楽天     3875万円×58勝
オリックス  3388万円×65勝
ロッテ    3187万円×59勝
中日     3115万円×63勝
DeNA     2942万円×67勝
ヤクルト   2599万円×75勝
広島     2434万円×86勝(82勝+4勝)
西武     2332万円×89勝(88勝+1勝)
日本ハム   2032万円×75勝(74勝+1勝)

※(レギュラーシーズン勝利数+ポストシーズン勝利数)