来日5年目で自己ワーストに終わった西武・メヒア (c)朝日新聞社
来日5年目で自己ワーストに終わった西武・メヒア (c)朝日新聞社

 大きな飛躍を遂げた選手がいた一方で、不振に喘ぎ、苦しいシーズンを過ごした選手たちがいる。実績のある選手、高い給料をもらっている選手が活躍できなければ、その分、風当たりは強い。セ・パ両リーグ別に、首脳陣、ファンの期待を裏切った2018年“ワーストナイン”の発表だ。今回はパ・リーグ編である。

<投手>
■松井裕樹(楽天
昨季までの3年間にわたって絶対的クローザーに君臨していたが、プロ5年目の今季は開幕戦での救援失敗を皮切りに不安定なピッチングを続け、6月初旬に5敗&防御率5点台という成績で再調整のために2軍降格。復帰した7月も調子は上がらず、チームの最下位低迷の大きな要因となった。シーズン終盤には先発復帰で好投して来季への期待はうかがわせたが、今季に限ってみれば大誤算。史上最年少での通算100セーブを達成も、今季53試合で5勝8敗5セーブ、防御率3.65はキャリアワーストと言える成績だった。

<捕手>
■嶋基宏(楽天)
計113試合に出場して打率.206、0本塁打、21打点。チームリーダー、捕手として負担が大きいというのは免罪符になり得るが、それでも過去に打率3割を達成した男としては非常に寂しい数字。昨季も出場112試合で打率.199だったが、今季もその打撃不振から抜け出せなかった。チームも最下位に沈んだことを考えると、ワーストナイン入りも仕方がない。

<一塁手>
■マレーロ(オリックス
2年目のジンクスというのを証明するような出来だった。昨季はシーズン途中加入での82試合出場で打率.290、20本塁打、50打点をマークし、2年目のフル稼働&大爆発に期待が高まった。しかし、思い描いていた姿からは程遠く、計68試合出場で打率.201、11本塁打、26打点と前年を大きく下回る数字が並んだ。特に本拠地・京セラドーム大阪では打率.154の低打率。本来ならDH枠が適切だろうが、今回は一塁手として選出した。

<二塁手>
■石井一成(日本ハム
昨季はルーキーながら1軍114試合に出場し、今季も開幕からセカンドのレギュラー格として出場を続けていたが、5月下旬に右手小指の靱帯損傷および剥離骨折のために出場選手登録抹消。戦列を離れている間に横尾俊建、渡邉諒が成長したこともあって復帰後は出番が減少。計69試合出場で打率.189と打撃面でもアピール不足に終わった。

<三塁手>
■鈴木大地(ロッテ
チームリーダーとして全143試合に出場した。だが、そこで残した打率.266、8本塁打、49打点は、二遊間としては及第点だろうが、強打者が務めることが多い三塁手としては不合格。守備でもセカンドとの打球の違いに苦しみ、前年の5失策の倍となる10失策を犯した。2017年のドラフト1位のスラッガー・安田尚憲が台頭してきており、来季は正念場になる。

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昨年は“恐怖の2番打者”で旋風を起こしたが…