期待された阪神のロサリオだったが… (c)朝日新聞社
期待された阪神のロサリオだったが… (c)朝日新聞社

 大きな飛躍を遂げた選手がいた一方で、不振に喘ぎ、苦しいシーズンを過ごした選手たちがいる。実績のある選手、高い給料をもらっている選手が活躍できなければ、その分、風当たりは強い。セ・パ両リーグ別に、首脳陣、ファンの期待を裏切った2018年“ワーストナイン”の発表だ。今回はセ・リーグ編である。

<投手>
■今永昇太(DeNA)
昨季チーム最多の11勝に防御率2.98でエースを宣言したが、左肩痛で出遅れた今季は23試合(先発16試合)に登板して4勝11敗4ホールド、防御率6.80とふがいない成績。幾度となくチャンスを与えられたが、不安定なピッチングを続けて中継ぎ降格となった。新人の東克樹が奮闘しただけに、今永がエースらしい姿を見せていればCS進出も果たせただろう。責任は重い。

<捕手>
■松井雅人(中日
昨季の87試合出場から真の正捕手への飛躍が期待された今季だった。しかし、捕手としてチーム最多の92試合に出場はしたものの、打率.229、2本塁打、22打点と打撃面で改善は見られず。盗塁阻止率はセ・リーグの主要捕手最低の.170だった。12球団トップの甲斐拓也(ソフトバンク)の盗塁阻止率.447、リーグトップの小林誠司(巨人)の.341と比べると、その“低さ”が際立った。

<一塁手>
■ロサリオ(阪神
不動の新4番、Vの使者として鳴り物入りで入団するも、悪い予感が的中。韓国リーグで2年連続3割30本塁打の実力を発揮できず、出場75試合で打率.242、8本塁打、40打点と、期待からはかけ離れた数字でシーズンを終えた。3年間で計65本塁打を記録したゴメスの代わりに推定年俸3億4000万円を支払って獲得したが、完全な失敗に終わった。

<二塁手>
■西岡剛(阪神)
開幕から打撃不振に喘いで2軍暮らし。結局、出場25試合で40打数5安打の打率.125でシーズンを終えて戦力外に。阪神加入1年目こそ働いたが、2年目以降は故障続きで年俸に見合う成績を残すことができなかった。戦力外通告を自身のインスタグラムで報告したことでも物議を醸した。

<三塁手>
■安部友裕(広島)
昨季は123試合出場で自身初の規定打席に到達し、打率.310、4本塁打、49打点、17盗塁を記録。今季も「7番・サード」で開幕スタメンを果たしたが、極度の打撃不振に陥り、さらに8月には故障離脱。最終的に出場72試合でヒット数は昨季(128本)の半分以下の52本で打率.236に終わり、盗塁数も17から7へと減らした。日本シリーズでは第3戦で2本塁打を放って意地を見せたが……。

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かつての「新人王」たちも…