【ステップ(7)】 やってもやらなくても同じ「人事・給与制度」を変えなさい


「頑張っても、頑張らなくても評価が同じ」なら、頑張らない社員がまともです。ですから、頑張った社員と、頑張らなかった社員の差をつける制度=「人事・給与制度」が必要です。

【ステップ(8)】 「残業ゼロ」で生産性を上げなさい
 今いる人、あるいは、やっとの思いで採用した新卒が辞めないように、「働き方」を変えていかなければなりません。そのためには残業を減らしながら、生産性を上げるしくみづくりが必要です。

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 何があっても潰れない強い会社をつくるには、まず「社長が変わる」こと。そして、社長と社員の「価値観を揃える」こと。「しくみ化」を図って、生産性をさらに上げることが大切です。

 それに、改革の順番も大切です。社長が変わりもしないで、いきなり給与制度だけをいじろうとすると、あっという間に会社はもっと悪くなります。

 まずは社長自らが率先して変わること。そして幹部、社員と徐々に改革の裾野を広げていくことです。

 赤字の社長の多くは、「今のまま経営を続けても、先細りになるだけ」と感じています。にもかかわらず、内心では、「まぁ、なんとかなるだろう」「景気が良くなれば、自分の会社も自然と良くなる」と楽観している。

「まぁ、なんとかなるだろう」で、なんとかなったためしは、過去に一度もありません。ずるずると泥沼に足をとられ、気がついてみたら莫大な赤字を背負い込むだけです。

 赤字から脱出し、高収益体質の会社をつくるには、「このまま何もやらなければ、自分の会社は確実に倒産する」と危機感を持って、社長が自ら、率先して、誰よりも汗をかいて働くことです。社長が変わることができなければ、会社を変えることはできません。

(取材・構成/藤吉豊)