「本当の友達が欲しい…」17歳の女子高生に鴻上尚史が助言した「おみやげ」関係とは? (4/6) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「本当の友達が欲しい…」17歳の女子高生に鴻上尚史が助言した「おみやげ」関係とは?

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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dot.#鴻上尚史

 あさひさんの相談を読んでいると、どうも、抽象的な友達を求めていて、具体的な友達のイメージがないように思えるのです。

 なんだか、恋に恋する純情乙女みたいな感じです。恋に恋している時は、あんまりタイプはないでしょう? ただ、恋人が欲しいと思うだけなのです。

「どんな人と友達になりたいですか?」

 例えば、「気が合う人」。なぜ気が合うのでしょう? 気が合うのは理由があると思いませんか? 同じアーティストが好きとか、趣味が似ているとか、興味のあるものが近いとか。

 僕は人間関係は「おみやげ」を渡し合う関係が理想だと思っています。

「おみやげ」って言うのは、あなたにとってプラスになるものです。楽しい話でもいいし、相手の知らない情報でもいいし、お弁当のおすそ分けでもいいし、優しい言葉でもいいし、なぐさめでもいいし、マンガやDVDを貸してあげるのでもいいし、勉強を教えてもいいし。とにかく、あなたが嬉しくなったり、助かったり、気持ちよくなったりするものやことです。

 AさんとBさんがいて、いつも、Aさんは「おみやげ」をBさんに一方的に渡すだけで、Bさんからは何もお返しがなかったとしたらどうなるか、想像してみて下さい。

 AさんはいつもBさんに、面白い話をしたり、ネットの耳寄りな情報を教えたり、元気づけたり、オシャレ小物をあげたり、グチをきいてあげたりしている。Bさんは、ただそれを受け取り、喜び、聞いているだけ。Bさんは、何もAさんに渡してない。

 そういう関係は長続きしないと僕は思っているのです。

 そして、恋愛も友情も、お互いが「おみやげ」を渡し合えている限り、関係は続いていくと思っています。

 でも、どちらかが「おみやげ」を受け取るだけで、何も返さなくなったら、その関係は終わるだろうと思っているのです。

 利害関係とは、ちょっと違います。「おみやげ」関係は、もっと人間同士の受け渡しというか、大きなことからささいなことまで、物質的なことや精神的なこと、気持ちまで含んだ全体的な関係のことです。


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