田村耕太郎さん
田村耕太郎さん

イライラをしずめ、平常心を取り戻そう(※イメージ写真)
イライラをしずめ、平常心を取り戻そう(※イメージ写真)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークワンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、60万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「ついついアホにカッとしてしまう」ことについて。

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【相談】 私は昔から怒りっぽく、ちょっとしたことでカッとしたりイライラしたりしてしまいます。アホとは戦いたくないのですが、どうしたら怒りを抑えられるでしょうか。

■「第3の目」「第4の目」を持つ

 私も東南アジアに来たばかりの頃は、年中暑くてイライラし、思い通りにならないことばかりでイライラしていました。

 しかし、ここのところの自分はメンタルが強くなり、感情は安定していて、乱されることなくなりました。

 以前とは全く違う自分がいます。

 何をしているのか?

 それは、瞑想(めいそう)です。瞑想はメンタルを強くしてくれます。今、世界中の成功者がやっています。

 寝る前の瞑想は「感情に振りまわされ邪念に満ちた自分を上から見る」のにとてもいい機会です。

 呼吸を深くゆっくりし、邪念にまみれた自分を15分から30分ほど静かに見つめなおしてください。

 瞑想をしていると、いろんな雑念がわいてきますが、それでいいのだと思います。なぜなら邪念を冷静に見ている「自分」がいるからです。

 瞑想は「感情」と「意識」をわける訓練です。

 ほとんどの判断ミス、分析ミスは「感情の混入」にあります。

 私の場合そうです。この「感情の混入」を防ぎ、「感情」と「意識」を分けることで判断ミスや分析ミス、そして対人関係のトラブルを極度に減らすことができます。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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