オリックス・バファローズ】


●即戦力投手を確保しつつ、高校生スラッガーも狙え

 前評判は高かったものの、最終的には3位から大きく離されての4位でシーズンを終えたオリックス。過去10年間でAクラスは1度だけ。積極的に補強はするものの、なかなか結果に結びついていないというのが現状だ。

・過去10年支配下指名選手内訳
高校生投手:13人(主力:2人 戦力:2人)
高校生野手:12人(主力:2人 戦力:2人)
大学生・社会人投手:29人(主力:3人 戦力:9人)
大学生・社会人野手:20人(主力:3人 戦力:8人)

・過去10年上位指名選手内訳
高校生投手:1人(主力:0人 戦力:0人)
高校生野手:3人(主力:1人 戦力:1人)
大学生・社会人投手:13人(主力:2人 戦力:7人)
大学生・社会人野手:3人(主力:2人 戦力:1人)

・過去10年育成指名選手内訳
高校生投手:2人(主力:0人 戦力:0人)
高校生野手:5人(主力:0人 戦力:0人)
大学生・社会人投手:2人(主力:0人 戦力:0人)
大学生・社会人野手:7人(主力:0人 戦力0:人)

 上位指名を見ると、圧倒的に大学生・社会人投手が多いことがよく分かる。これは阪急時代から続く伝統であり、1968年のドラフトでは山田久志、加藤秀司、福本豊と社会人から入団した3人が名球会入りを果たしている。最後に優勝した1996年も主力は大学、社会人出身が大半である。ただしイチロー(マリナーズ)が典型例になるが、高校生出身でも下位指名から時々大物が輩出されている。近年で言えば2016年4位指名の山本由伸は大きなヒットと言えるだろう。

・オリックスおすすめ指名選手
1位:齋藤友貴哉(Honda・投手)
2位:清水昇(国学院大・投手)
3位:中山翔太(法政大・外野手)
4位:野村大樹(早稲田実・三塁手)
5位:福田俊(星槎道都大・投手)

 オリックスはすでに小園海斗(報徳学園)の1位指名を公表している。ただ、チームの状況を見ると、今年のチーム防御率は12球団トップだが、これはリリーフ陣の奮闘によるところが大きく、二桁勝利をマークしたのは西勇輝だけである。長年先発陣を支えてきた金子千尋とディクソンが大きく力を落としており、西もFAで流出する可能性があるためまずは即戦力の先発投手を補強しておきたい。

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齋藤はパワーピッチングが持ち味の本格派右腕