ロッテおすすめ指名選手


1位:吉田輝星(金足農・投手)
2位:野村佑希(花咲徳栄・三塁手兼外野手)
3位:山上大輔(立命館大・投手)
4位:平木隆世(JR東日本・投手)
5位:長沢吉貴(日本大・外野手)

 即戦力中心でチームを作ってきたと書いたが、過去3年の指名は変化が感じられる。2015年は1位指名で平沢大河を獲得し、昨年も清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)を外しても安易に即戦力に向かわずに同じスラッガータイプの安田尚憲を指名して見事に引き当てた。2016年も指名は即戦力投手だったが、1番人気の田中正義(創価大→ソフトバンク)に入札しているように、大物から逃げなくなっているのも好印象だ。今年狙いたいのはエース候補になる投手。ロッテはすでに藤原恭大(大阪桐蔭)の1位指名を公表しているが、高校卒の若手が不足しているというチーム事情も考えて吉田を筆頭候補に推したい。今季は新外国人のボルシンガーが大活躍を見せたが、エース格の石川歩、涌井秀章はこれ以上の上積みを望むのが難しい。また、今シーズンは二木以外にも岩下大輝、種市篤暉に才能開花の兆しが見られており、世代交代の勢いを加速させるという意味でも吉田はうってつけの人材と言えるだろう。野手は安田、投手は吉田が大看板に成長すれば、チームの将来像は一気に明るくなる。

 平沢、安田と高校生の大物野手を獲得した流れを続けたい意図で2位は野村とした。守備と足が平凡なため根尾昂や藤原恭大(ともに大阪桐蔭)に比べると評価はワンランク低いものの、長打力に関しては野村の方が上回っているように見える。恵まれたたくましい体格とパワーだけでなく、内角の難しいボールを肘をたたんでとらえる技術の高さも出色。ボールにスピンをかけるのがうまく、打球の上がる角度はまさにスラッガーだ。今年の夏はチーム事情もあって投手としての負担が大きく本調子ではなかったが、甲子園では2本のホームランを放ち、改めてそのスケールの大きさを見せつけた。左の安田、右の野村がクリーンアップに並べば、長年の課題である長打力不足解消も見えてくるだろう。

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