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「ぶさいく村」の住人だった鴻上尚史が明かす“容姿”がもたらす絶望と希望

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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 鴻上尚史の人生相談。「10キロ太ったら、突然周囲の男性たちの態度がかわりました」と戸惑う相談者。鴻上尚史が答えた「容姿でジャッジされる理不尽」さと「人間の価値」とは?

【相談9】「結局女は容姿が10割でしょうか」(相談者:25歳 女性 セシル)

 3カ月前に、足を骨折して体を動かさない間に、10キロ太ってしまいました。

 足は治りましたが、すごくびっくりしたのは、周囲の男性たちの態度のかわりようです。

 私はもともとの容姿に恵まれていたと思います。会社でもよく男性に話しかけられ、段ボールを持っていれば誰かが持ってくれたし、なにかとランチにも飲み会にもデートにもよく誘われていました。つまり、モテていました。でも、10キロ太ったら、本当にわかりやすく男性が話しかけてくれる回数が減りました。ランチも飲み会のお誘いもデートもめっきり減りました。私はこれからダイエットして元に戻るつもりです。今までどんなに得していたか身にしみてわかったからです。でも、これでまた元の容姿になってモテたとしても、そのまま恋人をつくっていいのか、不安になりました。

 だって、私の中身じゃなくて、私の容姿に惹かれた人とつきあって結婚したとして、いつかは私も老けます。そしたら、愛情はなくなるということですよね。

 姉に言ったら「バカだなあ、ミツバチはきれいな花に集まるにきまっているでしょ、婚期を逃す前にさっさとダイエットしなよ」と返されましたが、なんだか気持ちが晴れません。

 結局女は容姿が10割でしょうか。ダイエットしようと思いながら、モヤモヤしてます。

【鴻上さんの回答】
 そうですか。セシルさんは、10キロ太ることで、人生の大切な疑問と出会ったのですね。それは、ズバリ言えば「人間の価値とは何か?」ということですね。

 困難な状況とかトラブルにあうことで、問題の本質が見えてくることってありますからね。

 僕は英語が不得意なまま、イギリスに留学しました。言葉がうまく通じない毎日で、いきなり「言葉とは何か?」とか「日本語とは何か?」という疑問にぶつかりました。ふだん、当たり前に使っている言葉が使えなくなると、「どうして私は言葉を使っているんだろう」「言葉の役割とはなんだろう?」「不自由な言葉でも使う意味はあるんだろうか?」と、言葉そのものに対して深く考えるようになるのです。


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