・広島おすすめ指名選手


1位:小園海斗(報徳学園・遊撃手)
2位:生田目翼(日本通運・投手)
3位:田中法彦(菰野・投手)
4位:勝又温史(日大鶴ヶ丘・投手兼外野手)
5位:荘司宏太(駿台甲府・投手)

 田中、菊池、安部が来年30歳を迎え、特に二遊間は若手の人材が多くないだけにそろそろ次代のレギュラー候補を獲得しておきたい。そういう意味で小園は最適な人材と言える。根尾昂(大阪桐蔭)ももちろん候補になるが、あらゆる可能性を秘めてポジションを定めづらい部分もある。一方の小園はショート、もしくはセカンドで勝負するというビジョンが非常に立てやすい。高校生とは思えない深いポジショニングをとれ、一歩目の出足の鋭さ、軽快なフットワーク、安定したスローイングはいずれも高レベル。バッティングも年々着実にパンチ力がアップしており、高校日本代表でも結果を残しているように木製バットへの対応も問題ない。積極的に次の塁を狙う走塁も持ち味で、攻守にスピード感溢れるプレースタイルはカープのチームカラーにもマッチしている。田中、菊池の後釜としてぜひ狙いたい選手である。

 2位以下では投手を中心の指名とした。先発はそれなりに若手を含めて頭数がいるだけに、即戦力で必要なのがリリーフ陣。2位で残っていればぜひ狙いたいのが生田目だ。大学時代から150キロを超えるスピードが評判で、3年春にはチームを大学選手権準優勝に導いた本格派右腕。スピードももちろん魅力だが、しっかり腕を振って投げられるスライダーとフォークも一級品で、変化球のレベルも高い。今年は先発で結果を残しているが、勝負どころでギアを上げられるところと強気に攻めるピッチングを見ると、リリーフの方が適正は高いように見える。勤続疲労が見えてきているジャクソン、今村猛をバックアップするセットアッパー候補として期待できるだろう。

 3位の田中は素質豊かな高校生右腕。全身を大きく使ったダイナミックなフォームは迫力があり、ストレートはコンスタントに140キロ台後半をマークする。ただ速いだけでなく数字に見合うボールの威力があり、緩急の使い方もうまい。173cmという上背と大舞台での実績がないため上位指名候補という声は聞こえてこないが、総合力では高校生の中でもトップクラスである。

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ビジョンが見える指名を期待