「我々は、すごい製品をつくるためにこの地上に存在しているのだと考えており、それは今後も変わることはありません。我々は、常にイノベーションに集中しています。社内のどのグループについても『卓越』未満で満足するつもりはありませんし、誰がどの職位に就こうとも、このような価値はこの会社に深く浸透しており、だからこそ、アップルは今後も素晴らしい業績を上げるものと私は考えています」

「アップルは何のために存在するのか?」という質問への答えは「すごい製品をつくるため」であり続けるかどうか、それがアップルの価値観であり、この価値観を守り続けるかどうかがアップルの将来を左右することになるのです。それはジョブズがつくり上げたものであり、それこそが「アップルがアップルであり続けるための絶対条件」なのです。

 企業がいつまでもイノベーティブであるためには「すごいものをつくって世界を変える」といった価値観を守り続けることが不可欠です。それを証明してくれたのがジョブズですが、ジョブズが証明したのはそれだけではなくイノベーティブな組織こそが世界最強企業になることができるという驚くべき事実なのです。