愛の葉Girls訴訟でわかった地下アイドル「残酷物語」 パワハラ、長時間労働、ノルマで自腹も (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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愛の葉Girls訴訟でわかった地下アイドル「残酷物語」 パワハラ、長時間労働、ノルマで自腹も

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平田昇二dot.
無念を訴える大本萌景さんの母親(c)朝日新聞社

無念を訴える大本萌景さんの母親(c)朝日新聞社

自殺した大本萌景さんの笑顔はもう見られない(c)朝日新聞社

自殺した大本萌景さんの笑顔はもう見られない(c)朝日新聞社

 さらに、萌景さんは電話で佐々木社長から謝罪を要求されて、「辞めるなら違約金として1億円を支払え」と言われ、萌景さん本人が「佐々木社長が怖いんよね」と話していたとされる。

 これに対して、佐々木社長は「遺族の主張は一部事実と異なる点がある」、「1億円の件は話したことない」などとパワハラ疑惑を否定し、注目を集めている。

 萌景さんの遺族が訴訟を起こしたことで、今後法廷の場で真実が明らかにされていくことになるわけだが……。

 現状では、生前の萌景さんが毎月20日間以上にわたって、物販やイベントなどで早朝から深夜まで10時間を超える労働を強いられていたことや研修時代は無給で、正規メンバー昇格後も月平均3万5000円の低賃金だったことなどが一部で報じられている。

 複数のアイドルグループを抱える大手レコード会社のスタッフはこう語る。

「ローカルアイドルや地下アイドルの中には、とてつもなくハードな労働環境で活動しているコたちがいるのは知ってはいましたが、我々の常識からすると考えられない。一昔前ならいざ知らず、最近は世間や労基(=労働基準監督署)の目も厳しく、かつてはタレント以上に過酷な労働環境にあったマネジャーをはじめとするスタッフですら、昔のような過剰な残業や深夜労働などはできなくなっているというのが芸能界の現状です。当然、アイドルをはじめとする若いタレントの労働についても周囲やファンから批判が集まらないように、法律に従うのはもちろん、無理のない範囲で活動させるようにマネージメントする芸能事務所やレコード会社の方もかなり気を配っています。我々の場合、タレントを長時間無理やり働かせるというよりは『もっと頑張りたい!』という向上心の強いコを説得して休ませるというケースの方が多いのですが……」

 そのうえで、亡くなった萌景さんが当時16歳の“年少者”であったことにも言及する。

「例えば、『NHK紅白歌合戦』には、未成年の人気メンバーが所属するアイドルグループも数多く出場していますが、『労働基準法』の規定により、原則として18歳に満たない“年少者”は午後10時から午前5時までの深夜時間帯における就労は禁止されています。そのことから、午後10時以降に同番組に出演するグループに18歳未満がいた場合、たとえどんなに人気のあるメンバーでも出演はさせず、代わりのメンバーを用意するなどの対応策がとられています。このことでも分るように、昨今は昔以上に未成年や年少者タレントの扱いにはデリケートになっている。『労働基準法』には、年少者の深夜業以外にも労働時間や休日の取り扱いに関する規定もあり、仮に当時16歳の萌景さんが一部で報じられているような長時間にも及ぶ過剰労働を日常的に強いられていたのだとしたら、違和感をおぼえますね」
 


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