俳優・古川雄輝の英語がイギリスの舞台で高い評価を受けるワケ

仲宇佐ゆりdot.
 ミスター慶應コンテストグランプリをきっかけに飛び込んだ芸能界で、英語を武器に活躍する俳優の古川雄輝さん。イギリスで演じた舞台や、ハリウッドのオーディションの経験をAERA English 2018 Autumn & Winter(朝日新聞出版)のインタビューに語ってくれた。

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 学生時代のほとんどを海外で過ごした古川雄輝さんは、英語も日本語も自在に操るバイリンガル俳優だ。

「中学卒業までカナダで過ごした後は高校入学のため、単身でニューヨークへ移り住みました」

 2007年、慶應義塾大学入学を機に日本へ帰国。ミスター慶應コンテストのグランプリに選ばれたことをきっかけに、卒業後、芸能界に飛び込んだ。

 最初に人気に火がついたのは中国だった。13 年、主演ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」が大ヒット。現地の空港には1000人のファンが詰めかけた。

「ボディーガードが付いたり、警察車両でホテルまで移動したり、ハリウッドスター並みの待遇で、ちょっととまどいました」

 当時、古川さんは、海外でもう一つ大きな仕事をしている。舞台「家康と按針」のロンドン公演で、イギリス人キャストと一緒に日本人宣教師の役を演じたのだ。古川さんのアメリカ英語はネイティブレベルだが、イギリス英語は未知の領域。ロンドンの劇団であるロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで、イギリス人俳優に日本語を教え、彼からイギリス英語を教わったという。

「口角を上げすぎないで、口を小さめに開けて、舌を巻くとイギリス英語っぽくなる。後ろの席まで届くように発音するのは難しかったです」

 舞台は大成功。評価の厳しいイギリスの新聞で四つ星を取り、出演者の中で三番手だった古川さんの名前も英紙タイムズに掲載された。

■ハリウッド映画のオーディションの現実

 古川さんはハリウッド映画のオーディションにも挑戦した経験を持つ。

「日本との違いはオーディションの審査方法です。日本では相手を前にして演技をするので、相手のセリフに合わせて感情をのせていける。だけどハリウッドではカメラを相手に一人で芝居するので、すごくやりづらいんです」

 そのうえ、アジア人の役となると、中国や韓国の俳優と競わなくてはならない。

「アメリカ人が好む日本人の顔は日本人の美意識と少し違う。そもそもアジア人の役は、オタクっぽいとか、カンフーができるとか、いい役は多くないんです。それでも機会があれば挑戦し続けたい。監督やスタッフと直接、英語で話せると自分の気持ちを伝えられるので仲良くなりやすい。俳優としてのスキルとは別にこれは重要なことだと思います。今後も英語を武器に、俳優として精進していきたいです」

◯古川雄輝(ふるかわ・ゆうき)
1987年東京都生まれ。7歳の時に家族でカナダに移住。8年間カナダで過ごし、その後の3年間を米・ニューヨークで過ごす。ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍中。出演ドラマ「天 天和通りの快男児」は10月3日、「ハラスメントゲーム」は同月15日スタート。

(文/仲宇佐ゆり)

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