山本彩さん (c)朝日新聞社
山本彩さん (c)朝日新聞社

中西正男(なかにし・まさお)/芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「おはよう朝日です」(ABCテレビ)、「バイキング」(フジテレビ)などに出演中
中西正男(なかにし・まさお)/芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「おはよう朝日です」(ABCテレビ)、「バイキング」(フジテレビ)などに出演中

 アイドルグループ「NMB48」からの卒業が迫ってきた山本彩。立ち上げ当初から同グループを大エースとして引っ張ってきただけに、卒業コンサートは10月27日、大阪・万博記念公園東の広場で「NMB48」史上最大規模のイベントとして行われることが決まっている。

【卒業SG『僕だって泣いちゃうよ』のMVが公開された山本彩の写真はこちら】

 2010年の同グループ立ち上げ時から、当時はデイリースポーツの「NMB48」担当記者として毎週連載も書いてきたが、山本がいつ卒業するのか。これはグループ発足時からの大きなテーマだった。それだけ山本の存在はグループ内でずば抜けて大きく、それは誰もが認めていることだった。

 プレイヤーとしては圧倒的な歌唱力とダンスパフォーマンスを誇る。さらに、チーム全体の方向性を見定めてメンバーを導く“監督”でもあり、時には後輩を厳しく叱る“若手育成コーチ”でもあり、グループを世間にアピールする“広報担当”でもあった。

 山本の言葉で忘れられないのは、キャプテンとしてグループを引っ張る自覚を尋ねた時。20歳近くも年下の話ながら、聞いて鳥肌が立ったのを思い出す。

「私は後輩たちにも言うようにしていますし、言う以上は自分もやらないといけない。自分で言うのも何ですけど、これはなかなか大変なことだと思います。そして、何より、こんな大変なことを他のメンバーにはやらせたくない。だから、自分がやっているんです」

 それだけの役割を担ってきたのだから、当然なのかもしれないが、毎週連載を書く担当記者としては非常に困る問題もあった。

 というのは、どのメンバーに話を聞いても、最後はいつも同じ話になるからだ。

「自分にはできないことをされていて尊敬しますし、それでいてメンバーのことを一番見てくれている。少しでも近づけるように頑張りたいです」。

 もちろん、それぞれのメンバーは素直な思いを話しているだけなのだが、示し合わせたように、いつも山本への尊敬と感謝の思いがインタビューのラスト近くに出てくる。いつも“締め”の部分が同じでは連載として芸がないので、そこからあえてマイブームの話や、最近あった他のメンバーの面白エピソードなどを聞きなおして、原稿をまとめていたことを思い出す。

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中西正男

中西正男

芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「上沼・高田のクギズケ!」「す・またん!」(読売テレビ)、「キャッチ!」(中京テレビ)、「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)、「松井愛のすこ~し愛して♡」(MBSラジオ)、「ウラのウラまで浦川です」(ABCラジオ)などに出演中。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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