米ゴルフダイジェストによると、年金には主たるものでフェデックスカップ・ボーナス年金、予選通過年金があり、まず受給資格を得るには、ツアーメンバーとして5年以上プレーすることと最低15試合以上の予選通過が必要だ。例えば2014-15年シーズンであれば、最初の予選通過15試合までは1試合ごとに4500ドル、それ以上だと1試合9000ドルがプールされているという。

 賞金総額が約3500万ドルとなっているフェデックスカップ・ボーナス年金において、トップ10に入ると獲得ボーナスの40~90%が前受け可能。それ以下の選手は全額が後払いとなっており、仮にツアーメンバーでなくなった場合は、45歳から5年間で年金を受け取るという。

 年金はこれだけに留まらず、賞金ランクによるボーナスや、各大会で優勝すれば金額がさらに年金にプール。シード権をキープすればするほど年金支給額も高くなり、本人が亡くなれば子供が受給を受け継ぐことも認められている。

 例えば、10シーズンプレーし、毎シーズンの予選通過が受給資格最低の15試合だった場合、上記の数字で試算すると予選通過の年金だけで67万5000ドル。これにフェデックスカップのランキングや賞金ランクで上位につけたりすれば、ミリオンダラーの年金はすぐに視野に入る。

 ちなみに2000年から2007年までツアーにフル参戦して3勝した丸山茂樹は、約20億円の年金を受給するとも言われており、ツアーの年金制度の潤沢ぶりがうかがえる。現在ツアーを主戦場としている松山英樹は、今がツアー5シーズン目でちょうど受給資格を獲得する節目。すでに5勝しているが、メジャーでの活躍ぶりなどを鑑みれば、引退後の心配など無用だろう。もっとも、本人はそんなこと考えてもいないだろうが……。