8月半ば、東神奈川駅にほど近いヘアサロンで開かれた人狼ゲーム会。20代から40代まで幅広い層が集まった(撮影/五嶋正風)
8月半ば、東神奈川駅にほど近いヘアサロンで開かれた人狼ゲーム会。20代から40代まで幅広い層が集まった(撮影/五嶋正風)

「人狼ゲーム」というパーティーゲームをご存じだろうか。10数人が集まって村人チームと人狼チームに分かれ、最後まで生き残った方が勝ちというもので、10代では「知らない人はいない」と言われ、20代、30代でも多くの人が熱中している。なんだ若者向けかと思いきやこれがなかなか奥が深く、オーバー40でも十分楽しめる娯楽となっている。そんなわけで今回は若者に人気な人狼ゲームの魅力を、シニアな方々に向けて紹介したい。

 まずはどんなゲームか、簡単に説明しよう。プレイ人数は10数人が面白いと言われており、3人の「人狼」と1人の「狂人」(村人なのに、人狼の味方をするから狂人)から成る人狼チームと、一般の「村人」と予言者、霊媒師、騎士など、それぞれ特殊な能力をもった数人の「役職者」から成る村人チームに分かれるのが一般的だ。

 裏返したカードが配られてチーム分けされるため、本人以外は誰が人狼で村人か、はたまた役職者か、わからない状態でゲームは始まる。ゲームは1人の処刑者を話し合いで決める昼の部、人狼が村人を襲撃する夜の部の繰り返しで進行する。昼の部ではプレイヤー全員が話し合いをする(10分など、予め時間は決めておく)。その目的は誰か1人、処刑する人の決定だ。

 予言者は誰か1人について、「人か人狼か」を知ることができる。また騎士も、誰か1人決めた人を、夜人狼の襲撃から守れるなど、役職者は村人側に有利な能力を持つ。だから人狼側は、早く役職者を見つけだし、その人が処刑されるよう話し合いを仕向けることで勝利が近付く。また人狼や狂人は「我こそは予言者なり!」などと役職者を騙り、「本物はどっち?」と、村人チームに混乱を起こすのも作戦だ。

 逆に村人チームは話し合い中、プレイヤーの言動から矛盾や不審点を見つけ出し、人狼や狂人をあぶりだし処刑していく。そこに生まれる虚々実々、丁々発止のやりとりがゲームの魅力となっている。

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人狼ゲームを楽しむには、GMが必要?