■「ROOKIES」で演技が下手と酷評された

 こうした才能や聡明さに加え、佐藤は努力家でもあるという。芸能リポーターの川内天子氏は言う。

「佐藤の高い演技力が話題になったドラマ『天皇の料理番』(TBS系、2015年)では、プロの包丁の持ち方や食材の切り方を学ぶため、料理教室に通っていた。別の仕事で地方へロケに行ったときも、合間にずっと野菜を切って練習していたほど。また主演映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で音楽プロデューサーを演じたときは、実際に同映画の音楽プロデューサーがスタジオで仕事をしているところを固定カメラで撮影し、それを役作りの参考にしたと語っていました。デビュー間もない頃、『ROOKIES』(TBS系、2008年)での演技が下手だと酷評されたことがあったのですが、それを機に猛烈な努力をしたのでしょう。今は何を演じても違和感のない、素晴らしい俳優になりました」

 多くの引き出しを持つ佐藤は、今や各所で引っ張りだこ。高橋一生(37)と初共演が注目される映画「億男」(10月19日公開)、コミックを映画化する「ハード・コア」(11月23日公開)では山田孝之(34)と兄弟役で共演するなど、話題作への出演が続く。演技派として日本を代表する俳優となった佐藤の活躍に今後も目が離せない。(ライター・高梨歩)

著者プロフィールを見る
高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

高梨歩の記事一覧はこちら