意外に武闘派? 古田敦也、頭脳派捕手が見せた「荒ぶる魂」 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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意外に武闘派? 古田敦也、頭脳派捕手が見せた「荒ぶる魂」

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久保田龍雄dot.
古田敦也 (c)朝日新聞社

古田敦也 (c)朝日新聞社

 大相撲の力士もビックリの“古田スペシャル”首投げが炸裂したのが、96年6月29日の阪神戦(神宮)。

 7対4とリードの8回、先頭打者・古田に対し、嶋田哲也が1ボールから3球続けて胸元、頭部付近をえぐる球を投げたことが原因だった。

 1度目は嶋田をにらみ、2度目は捕手・山田勝彦に注意した古田だったが、さすがに3度続けてとなると我慢も限界。四球で一塁に歩くことも忘れ、怒り心頭でマウンドに向かおうとした。

 山田が前に立ちはだかって止めようとすると、古田は「狙ったんか?」と胸を突き出し、2人は火花を飛ばしてぶつかり合った。逆上した山田が顔面に右フックをお見舞いすると、直後古田の首投げが決まり、山田は地面に叩きつけられた。大相撲なら、ここで「勝負あり!」だが、乱闘はさらにヒートアップ。ベンチを飛び出してきたオマリーが倒れた山田の首根っこを押さえつけ、遅れて駆けつけた選手が後方から乱闘の輪に飛び膝蹴りを食らわせるなど、上を下への大騒ぎに。

 乱闘は6分後に収まったが、古田のメガネは吹き飛び、「コラッ、何言うとんじゃい!」と叫びながらベンチに連れ戻された山田の顔にも大量の土が付着していた。

 マイクを手にした責任審判の田中俊幸三塁塁審が当事者となった2人を喧嘩両成敗で退場処分にしたことをアナウンスしたが、騒ぎで平常心を失っていたのか、うっかり「ヤクルトアトムズの古田選手」と言ってしまい、「先ほどアトムズと言ったのは、スワローズの誤りでした」と訂正するひと幕も。

 くしくもこの日が61回目の誕生日だった野村監督は「あの乱闘の原因はピッチャーや。2球も3球も頭に来たら、故意でないわけがない。偶然と言うなら、プロのピッチャーとは呼べない」と非難。バースデー白星を飾った喜びも半減といったところだった。

 野球人生2度目の退場劇は、それから11年後の07年4月19日の横浜戦(神宮)。プレーイングマネジャーの古田はこの日、捕手では史上5人目の通算2000試合出場を達成した。



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