橋本愛 (c)朝日新聞社
橋本愛 (c)朝日新聞社
矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』
矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』

「dele(ディーリー)」(テレビ朝日)を毎週、見ている。

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 午後11時15分からのいわゆる深夜ドラマ。故人が残したパソコンなどのデータを消す「dele.LIFE」という会社の社長(山田孝之)と助手(菅田将暉)が主人公。毎回、クライアントを豪華ゲストが演じている。

 今どきなテーマで、今っぽいノリ。だけどしみじみする。連作短編を読んでいるような心地よさ。今期ドラマで一、二を争うマイお気に入り。

 8月24日放送の第5話は、「テレ朝ドラマ出演は18年ぶり」という柴咲コウと、「テレ朝ドラマ初出演」という橋本愛がゲストだった。柴崎は社長の元彼女、橋本はクライアントの「婚約者」と名乗るが……と、そんなお話。橋本演じる楠瀬百合子の恋心がとても切なく、その切なさがすべて伏線となって最後のシーンで回収される。よいドラマだった。

 のですが、みなさん。橋本愛ちゃんが演じた楠瀬百合子が、27歳だったのですよ。がーん。

 菅田演じる助手が死んでしまったらしいクライアントを訪ねるにあたり「小学校の同級生」に扮するのだが、「27歳に見えるかなあ」とクライアントの年齢を強調し、自分の見た目が27歳になっているかを気にしつつ出ていく。クライアントの家に到着すると、本物の同級生がいる。それが楠瀬百合子。つまり愛ちゃん。つまり27歳。

 ね、がーんでしょ。だってみなさん、「あまちゃん」ですよ。

 そう、橋本愛ちゃんといえば、朝ドラ「あまちゃん」のユイちゃん。能年玲奈が演じたヒロイン・アキの親友。2人は「潮騒のメモリーズ」というユニットを組み、地元アイドルになる高校生。などなどについては、「あまロス」と言われたほどだったからご存じの方も多いはず。

 そのユイちゃんが、27歳だったのだから、これは驚くでしょ。

 とはいえ「あまちゃん」の放送開始は2013年4月なわけで、確かにもう5年もたっている。そもそもユイという高校生だって「大人びた美少女」だったわけで、橋本愛という女優は内省的な役が似合う。楠瀬百合子27歳も、違和感なし。そう一旦は納得する。

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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