試験に受かる人のメモは何が違う? 暗記の達人が教える「思い出す」技術

 高校時代の偏差値は35。そこから関西学院大学法学部に現役合格。学生時代に司法書士試験、卒業後は1年4カ月という短期間で公認会計士試験に突破。現在、司法書士として活躍する碓井孝介さんを変えたのは「暗記」だった……。

 碓井さんが高校時代に一念発起して編み出した、暗記を中心とした独自の勉強法を始め、あらゆる試験に合格する秘訣を詰め込んだ自著『試験は暗記が9割』(朝日新聞出版)でも紹介した、「記憶の入り口」を増やす「思考メモ」術をお伝えします。

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 試験に受かる人には、共通するところがいくつもあります。その一つが、メモを取ること。「先生業」をしたことがある人なら、納得できることでしょう。

 ここで注目してほしいのは、受かる人がメモをしている内容です。覚えたり理解しなければいけないメインとなる情報はもちろんのこと、先生が話した雑談やクラスメートのとんちんかんな質問など、一見すると無駄に思えることまでも、事細かにメモしています。

 このメモこそが思い出すきっかけとなり、長期記憶に役立つといったら意外でしょうか。

 ここで、思い出すきっかけを持つ記憶と持たない記憶について説明しましょう。

 記憶は、意味記憶とエピソード記憶に分けることができます。

 意味記憶とは、簡単にいうと知識としての記憶のこと。「1853年に黒船で来航したのはペリー」「東京ドームのJR線最寄り駅は水道橋駅」というような記憶です。

 エピソード記憶は、経験や感情などを通して形成される、いわば思い出としての記憶です。「念願のマイホームを購入した日に飲んだ、シャトー・オー・ブリオン(ワイン)がおいしかった」「好きな人に初めて告白したときはどきどきした」、こういった思い出がエピソード記憶です。

 これらの意味記憶とエピソード記憶、鮮明に覚えているのはどちらでしょうか。誰にとっても、明らかに後者のはずです。「マイホームの購入祝いに飲んだ」という思い出があることで、ワインの銘柄は記憶にとどまりやすいのです。つまりエピソード記憶は「思い出すきっかけ」に支えられた記憶といえます。

 であれば、意味記憶として覚えなければいけない情報も、意図的に思い出すきっかけを加えることで覚えやすくなります。

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これを実現させるのが…

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