――公演を控えて、どんな気持ちですか。



 アニバーサリーとして賑々しく、鳴り物入りでやりたいと思う一方で、どの公演も1回ずつが大切なもの。「20回だから」と力んでも仕方がないかなとも思っています。うーん、でも、20回という節目が欲しい気持ちも……。何かありますかね? くす玉が割れるとか? でも、後の掃除が大変だね(笑)。

 いわば、この会場で成人式を迎える日です。お客様と一緒に「UENOの森の成人式」を楽しみたいですね。第1回をした頃はこんなに続くとは夢にも思っていなかったですから。一生に一度の晴れ舞台だと思っていましたよ。

――こうして音楽でも成功して、高校の同級生にも堂々と会えますか。

 今はコンサートに来てくれる人も多いです。実は、世間的におじいさんと言われる頃には表舞台から消えていたいな、と思っていました。当時思い描いていた60歳って結構おじいさんですから。でも、気が付いたら後3年。引き際は自分で決めるつもりだったのに、まだまだ全然ですね(笑)。

(聞き手/AERA dot. 編集部・福井しほ)
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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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