■峯圭汰(創成館)


ポジション:中堅手
身長体重・投打:171cm・70kg・右投右打
評価:C
おすすめ球団:日本ハム
U-18日本代表にも選出された三拍子揃った外野手。一歩目のスタートと落下点に入るまでが速く、センターの守備範囲の広さは出色。体は大きくないが、打球の速さと肩の強さも申し分ない。今大会は初戦で創志学園に敗れたものの、大会屈指の好投手、西純矢の143キロのストレートを完璧にとらえたツーベースは見事だった。右打ちの若手外野手のいない日本ハムなどにはおすすめだ。

■蛭間拓哉(浦和学院)
ポジション:中堅手
身長体重・投打:174cm・81kg・左投左打
評価:B
おすすめ球団:ヤクルト
職人的な打撃が光る左の強打者。上背はそれほどないものの、鍛えられたたくましい体つきでヘッドスピードは申し分なく、広角に鋭い打球を放つ。無駄なバットの動きがなく、しっかり呼び込んでとらえるため確実性も高い。今大会では3試合で3安打に終わったものの、初戦では左中間にホームランを放ち改めてその打力を見せつけた。俊足と素早いスローイングも高校生では上位だ。青木宣親、雄平の後釜候補として、ヤクルトは狙いたい。

■藤原恭大(大阪桐蔭)
ポジション:中堅手
身長体重・投打:181cm・78kg・左投左打
評価:A
おすすめ球団:阪神
高校ナンバーワン外野手の評判に違わぬ見事な活躍で春夏連覇に大きく貢献した。選抜で不安のあった右膝も完治し、バッティングはさらに凄みを増した印象を受ける。特に渡邉勇太朗(浦和学院)が投じた厳しいインハイの143キロストレートをライトスタンドへ叩き込んだ一発は、高校生離れした技術とパワーを感じさせるものだった。守備、走塁もすぐにプロに通用する域に達しており、ここまで高いレベルで三拍子揃った高校生外野手は過去を振り返っても思い当たらない。外野手は多いが、地元のスター選手だけに福留孝介、糸井嘉男と入れ替わる形でのレギュラー獲得を見越して阪神が狙いたい。

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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