「これから、もっともっと相手が強くなってくるので、試合の“入り”を大事にしたいです」と根尾はまず「投手」としての反省点を口にし、さらに「もう1本、ホームランを打ってやろうと、打つべきところで力んでしまいました」と打でも自らを戒めた。2本塁打を放った藤原も「根尾は投打ですごい選手ですから、自分は打って、チームに貢献したい」とライバル心ありあり。4番打者と二刀流選手、背番号「1」のエース、そして3番手投手までもがドラフト候補になる、その強大な分厚い戦力で20日の準決勝では四国の強豪・済美と対決する。

 2度目の春夏連覇へ、前人未到の大記録まで「あと2つ」だ。(文・喜瀬雅則)

●プロフィール
喜瀬雅則
1967年、神戸生まれの神戸育ち。関西学院大卒。サンケイスポーツ~産経新聞で野球担当22年。その間、阪神、近鉄、オリックス中日ソフトバンク、アマ野球の担当を歴任。産経夕刊の連載「独立リーグの現状」で2011年度ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。2016年1月、独立L高知のユニークな球団戦略を描いた初著書「牛を飼う球団」(小学館)出版。産経新聞社退社後の2017年8月からフリーのスポーツライターとして野球取材をメーンに活動中。