しかしこれも、小さな身体に免疫力がつくまでで、どの子も通る道らしい。

 止まらない鼻水の洗礼から始まって、咳、熱、と通ってきたが、先日新たに、ウイルス性胃腸炎というのにやられた。

 数日軟便が続いたと思ったら、熱が出て保育園から呼びだし。

 近所の行き付けの病院に行くと、

「夏風邪っぽい症状かな。抗生剤飲ませる程じゃないと思いますよ。熱もすぐに下がると思いますよ」

 と、軽めの熱さましと整腸剤を処方してもらった。

 翌朝にはいったん熱は下がったものの、夕方にまた上がって、下痢の症状も悪化。夜中に何度もオムツを替えて、そうこうしてるうちに私もお腹を下してトイレに行ったり来たり。

 地獄の一夜を過ごして翌朝。

 熱が下がらない。

 チビを抱えて再び病院へ。ところが土曜日でお休み。

 病院の前で呆然としていると、偶然、同じ保育園の園児、ゆめちゃん(1歳・仮名)がベビーカーで通りかかった。

 ゆめちゃんは1/4カットのかぼちゃを抱えて、ラップを突き破って手を突っ込み、種をほじくり出していた。

 ベビーカーを押しているのは、ゆめちゃんパパ。

「妻なら土曜日に開いてるとこ知ってるかもしれません」

 と電話してくれ、すぐに、近くの病院を教えてもらう。

 なんという有難い偶然!

 すぐに、その病院に駆け込む。

 症状を伝えると、血液検査で白血球の数値を調べられた。

 ちっちゃな針で親指の先をつん! とやって血を採取したのだが、チビはピクリともしなかった。

「強いわねえ!」

 と看護師さんに褒められてキョトンとしていた。

 そして出た診断が胃腸炎。

 軽い夏風邪と併発していたようだ。

 処方箋薬局で薬を受け取って帰宅。

 おかゆを食べさせ、薬を飲ませた。

 程なくして熱は治まった。

 しかし、下痢の症状はすぐには治まらない。

 1~2時間おきに水状の便が少量ずつ出る。

 脱水症状にならないように麦茶や白湯をマメに飲ませ、オナラの音に耳を澄ます。

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1日中つきっきりで格闘