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鴻上尚史が答える、結婚の意味 「夫婦の基本感情は、“不機嫌”です」

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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 そうすると、逆にお互いの関係はリフレッシュされます。「この人と毎日、長時間顔を合わすのか」と思うとうんざりしますが「一週間に数時間だけ会うのか」と思えば、じつは愛おしささえ湧いてくるのです。

 問題は二つ。

 ひとつは、「結婚人生の思春期」のすすさんが、子供が社会人になるまでの長い時間を待てるかどうか。ただ、やがてそんな時間が来ると思うと、思い詰めた気持ちが軽くなるかもしれません。

 もうひとつは、夫もこのプランに乗ってくれるかどうかです。結婚が長くなると、夫は妻の家政婦的側面を手放したくなくなりますから、ちゃんとその時期までに、夫を少なくとも料理と洗濯の面で自立させることが必要でしょう。「自分はあと何年後には、理想の結婚を実現させるんだ」ととりあえずの結論を出すのがいいと思います。それが「結婚人生」の思春期を生きる知恵です。で、それが今の人生を快適にすれば正解の答えで、しばらく生活していくうちに納得できなくなったら、また考えましょう。

 どっちにしろ、「理想の結婚」なんてのは、その人個人の中にしかないんですから。親とか世間とか義理の親とは関係ないんです。


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鴻上尚史

鴻上尚史(こうかみ・しょうじ)/作家・演出家。1958年、愛媛県生まれ。早稲田大学卒。在学中に劇団「第三舞台」を旗揚げ。94年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞受賞、2010年「グローブ・ジャングル」で読売文学賞戯曲賞。現在は、「KOKAMI@network」と「虚構の劇団」を中心に脚本、演出を手掛ける。近著に『リラックスのレッスン~緊張しない・あがらないために』(大和書房)がある。

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