いま、2歳になる私の娘は、5歳の息子がそうだった以上に悔しがり屋さん。着替えも全部自分でやりたがり、「できない!」といって悔しがり、泣き喚きます。かといって、親が着せてやろうとすると「イヤ!」と拒否します。

 嫁さんと私は、試行錯誤する中で、「挑戦を残す」ようにしました。「パンツに足、通せるかな?」親が手で広げているので、少し簡単。しかし言葉の上では「君にはまだ無理かな?」と挑発します。すると、娘は「挑戦」と受け取るようです。みごと通せて、「おお!トンネル通過!」と親が驚くと、得意満面。

 第一次自立期は、自力で克服できるところをみせて親を驚かせたい時期、ともいえます。赤ちゃんが立ったり歩いたりしたとき、親はそれを教えることができたでしょうか? できませんよね。親はただ見守り、驚くだけ。しかしその驚きが、子どもを有頂天にし、「もっと挑戦しよう」という気持ちを育みます。

 第一次自立期は、自分の力で克服したところを見てもらい、親を驚かせたい時期なのだと考えてみてはいかがでしょう。子どもが自力で克服する部分を残し、挑戦を促し、見守る。そして「できた!」と驚く。子どもはそうして、能動的に解決することを楽しむように育っていくのだと思います。