島耕作の生みの親である弘兼憲史氏(撮影/福井しほ)
島耕作の生みの親である弘兼憲史氏(撮影/福井しほ)
弘兼憲史氏(中央)、旭酒造の桜井博志会長(右)、桜井一宏社長(撮影/福井しほ)
弘兼憲史氏(中央)、旭酒造の桜井博志会長(右)、桜井一宏社長(撮影/福井しほ)
山口県の名物・かまぼこ「白銀」と「獺祭 島耕作」(撮影/福井しほ)
山口県の名物・かまぼこ「白銀」と「獺祭 島耕作」(撮影/福井しほ)
「獺祭 島耕作」。この中にも「磨き その先へ」が…? (撮影/福井しほ)
「獺祭 島耕作」。この中にも「磨き その先へ」が…? (撮影/福井しほ)

 日本一有名なサラリーマン・島耕作が西日本豪雨の被災地復興に乗り出した。西日本豪雨で7月、出荷が困難とされていた旭酒造の純米大吟醸「獺祭」が8月10日、「獺祭 島耕作」として発売される。4合瓶で価格は1200円(税別)。一本につき200円を被災地への義援金とする。約65万本の出荷を予定しており、最大で1億3千万円に上る見込みだ。

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 8月2日、都内で開かれた会見には島耕作の生みの親である弘兼憲史氏、旭酒造の桜井博志会長、桜井一宏社長の3人が出席。

 山口県岩国市の出身の弘兼氏が同市の山あいに位置する旭酒造が川の氾濫で大きな被害を受けたと聞いて、同社の桜井会長に連絡。旭酒造が受けた被害の大きさを知り、胸を痛めたという。

「停電被害もあり、相当な数量の酒が獺祭として出せないとハッキリ見えてきました」(桜井会長)

 頭を抱えていた桜井会長に弘兼氏がラベルとして島耕作を使うことを提案。今回のコラボが実現した。

 弘兼氏によると、当初は被害を受けた獺祭すべてを廃棄する可能性もあったという。しかし、飲んでみると獺祭には少し足りないが、美味しいお酒だったことから「うんと安く」販売することになった。

 獺祭といえば醸造方法によって価格帯が大きく異なる。最高級の「磨き その先へ」は4合瓶で32,400円、「純米大吟醸50」は4合瓶で1,539円とさまざまだ。今回出荷される「島耕作」は、いったいどうなのか。

「停電被害を受けた150本分の発酵タンクには二割三分(4合瓶で5,142円)、三割九分(同2,418円)、50(同1,539円)などがありました。もちろん『磨き その先へ』も入っていました。惜しいところまでいっているが、獺祭ブランドとしては出せない味。今回は全て「獺祭 島耕作」として出荷します」(一宏社長)

 つまり、出荷される約65万本の中に「磨き その先へ」が入っている可能性もあるというわけだ。普段なかなか口にすることができない価格帯なだけに、「もし手元に『磨き その先へ』がきたら」と考えるだけで顔がにやけそうになる。

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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1瓶3万の獺祭を手に入れるには…?