内部進学率が90%以上の学校は43校で全体の4分の1強。平均は約60%だった。児童数が100人以上の小学校でみると、内部進学率が30%以下の学校は26校、0%の学校も2校あった。

 外部中学受験を応援している小学校では、高学年になると受験科目を習熟度別クラスで強化したり、夏期講習を行うなどのサポート態勢があるところもある。また、外部受験を選択した児童の内部進学の権利があるかどうかは、学校によって異なる。

■4割が給食、3割が弁当持参

「給食」「弁当持参」「給食と弁当持参の両方」の三つのなかで、いちばん多かったのは給食(4割)。弁当持参は3割だった。

 給食を陶磁器に盛りつけ、ナイフやフォークを使いマナーを身につけさせたり、児童が食堂に集合し、縦割りグループで食事をして異学年と交流をさせたりと、学校によってさまざまな取り組みがある。週6日制の学校で、土曜は午前授業でも給食や軽食をとった後に下校させる学校もある。

 弁当持参の小学校でも、パンやデザートの購入や、インターネットで仕出し弁当を当日に注文できるところもある。保護者が急な体調不良などで弁当の準備ができなかったり、子どもがうっかり弁当を忘れてしまったりしても安心だ。

 給食と弁当の両方がある学校は全体の3割で、曜日ごとに決まっている学校と選択制の学校がある。

 給食でも弁当持参でも、それぞれ各家庭の事情に対応し、子どもたちが楽しく食事ができるよう工夫をしている学校が増えてきている。

■初年度納付金の平均は86万7千円

 私立小学校選びのポイントの一つが「学費」だ。「初年度納付金」は1年次に支払う入学金、授業料、施設設備費、教材費の合計で、平均は86万6974円だった。私立小学校数が多い関東と関西の小学校を比較すると、関東の平均は98万8千円なのに対し、関西は88万7千円と、10万円の開きがあった。

 都市部の学校やインターナショナルスクール型、イマージョン教育を行っている学校では、金額が高い傾向がある。一方で、50万円を下回る小学校も1割強ある。例えば宗教系の学校のなかには、その母体の教会などからの援助が運営に充てられ、学費が低いところがある。

 2年次以降の納付金は、この初年度納付金から入学金を除いた金額が目安となるが、実際に必要となる費用はこれだけではない。寄付金、制服代、交通費、給食費、社会科見学などの課外活動費、海外短期留学費用や修学旅行の積立金なども必要だ。学校案内のパンフレットでは「学費」のみ紹介されていることが多いので、学校説明会などで確認をしてほしい。

(文/アエラムック教育編集部)

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アエラムック教育編集部
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