■野球監督と焼き肉屋の2足のわらじ

「昼は野球、夜は焼き肉屋。片手間にならないように、全力でやります」

 実業家、そして青年監督として二足のわらじ。そのチャレンジは「刺激された」という、松坂の復活劇も大きい。選手のトライアウトは11月に予定され、リーグ参戦は来季からになる。これから、一気に忙しくなってくる。それでも、ユニホームを着る喜びには代えられない。

「夏くらいには『代打オレ』を、1回くらいはやってみたいですね」

 冗談っぽい口調ながら、会見の席でリーグ関係者や球団代表に、自らの選手登録をお願いした。監督就任の打診を受けてから、トレーニングジムにも通い始めたという。

 「松坂世代」から誕生した「青年監督」の血は、もう、燃え盛っているようだ。(文・喜瀬雅則)

●プロフィール
喜瀬雅則
1967年、神戸生まれの神戸育ち。関西学院大卒。サンケイスポーツ~産経新聞で野球担当22年。その間、阪神、近鉄、オリックス中日ソフトバンク、アマ野球の担当を歴任。産経夕刊の連載「独立リーグの現状」で2011年度ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。2016年1月、独立L高知のユニークな球団戦略を描いた初著書「牛を飼う球団」(小学館)出版。産経新聞社退社後の2017年8月からフリーのスポーツライターとして野球取材をメーンに活動中。