あや子さんの実家は自転車で10分くらい。以前は車で30分くらいかかる場所だったが、あや子さんが家を出るというので、ご両親はそれまで住んでいた一軒家を処分して、あや子さんが住む家の近くのマンションに引っ越したという。

「一人娘なので、やはり親の介護は頭にありました。私が家を出て行ったらどうなっちゃうかなって。まだふたりとも元気ですが、いつかは介護が必要になるでしょうから。『ご主人がお医者さまだから、ご家族が病気のときも安心ね』なんて言ってくれる友人がいますが、病気の治療はもちろんですが、“親孝行デー”を作ってくれた彼と、思い切って家を処分してくれた父と母に心から感謝しています」。

■親子4人のハネムーン、忘れられない一生の記念に

 ところで、結婚式はどうなったかというと、

「ハワイ行って、結婚式挙げよう!」

 彼から旅行を兼ねた結婚式を提案してくれたという。

「すごくうれしかったです。いつも突然、私を驚かせるんです。一生に一度の結婚式、親を連れて行ってあげたいと思いました。でも、年老いた親にとって海外旅行はかなりの負担……。思い切って両親に相談したら、一緒に行きたいと言ってくれて。親子4人のハネムーン、とてもいい記念になりました」

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シンデレラ症候群だった自分…