(イラスト/majocco)
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 世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが危険地帯で現地の人々と交わした“ありえない英会話”を紹介する本連載。今回は趣向を変えて、世界中が注目するサッカーワールドカップを思いっきり楽しむ方法を伝授する。

【画像】本田、香川より有名な選手は…

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 サッカーワールドカップが盛り上がっているのは毎度のことではある。世界の人々を熱狂させているスポーツなので、それ自体が共通言語になることも珍しくない。世界では、どんな感じでサッカーを話題にコミュニケーションをとっているのか、今大会、ロシアで日本代表の試合を追いかけている友人や、サッカー強豪国の集まるヨーロッパを旅している友人に話を聞いてみた。

――ロシアに集まるサッカー好きの間では、どんなことが話題になっているの?

「いまは、審判がやるVARのポーズが流行ってます。ビデオアシスタントレフェリーって言ってですね、判定の際に……」

 聞きたいのはそれじゃない! ピント外れの回答に一瞬怒りを覚えたが、ぐっとこらえて友人に「外国人サポーターたちとどんなコミュニケーションをとっているのか教えてほしい」と再度、丁寧に伝えた。

「相手の国がわかったら、国の有名選手の名前を呼ぶのが定番ですね。日本の場合はShinji Kagawa!!!!とかデカイ声で言われるだけですけど。妙に盛り上がります」

 意外と簡単なやり方で通用しそうだ。他にないのかを尋ねてみる。

「ホンダ、カガワ以上に“ツバサ”は通じます。
『Do you know Tsubasa Ozora?』 (大空翼を知っていますか?)
『I know him. He is my Hero!!』(知ってるさ! 彼は僕のヒーローだよ)
そんな会話で簡単に盛り上がれますね」

 言わずと知れたサッカー漫画の金字塔、『キャプテン翼』(集英社)のことだ。現役選手に交じって二次元キャラが通じるというのは発見である。ある意味、さすが日本といったところか。

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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海外サポーターと仲良くなれる超簡単な英語