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「有働由美子さんのまぶし過ぎる明るい“野心”」矢部万紀子

連載「あの人ってば。」

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矢部万紀子dot.#矢部万紀子
矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年に朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』

矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年に朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』

「NEWS ZERO」のメーンキャスターとなる有働由美子さん(c)朝日新聞社

「NEWS ZERO」のメーンキャスターとなる有働由美子さん(c)朝日新聞社

 5月1日発売の著書 『ウドウロク』(新潮文庫)も、すごく売れている。このところ、地下鉄に乗るたびに、この本の中吊り広告を見かける。真っ白な歯で、ニッコリ笑う有働さん。「50歳目前の『人生で一番悩んだ』決断。その真相と本心を初めて綴る」と笑顔の下のキャッチコピー。
読んでみた。4年前に出た本の文庫化だから、NHKを辞めた話は「文庫版あとがき」に短く書いてあるだけだった。

「あさイチ」は大切な番組だが、入社27年になるから、そろそろ若手にバトンタッチしなくてはならない。そう思う一方で「いつまでも現役で、現場にいたい」という「仕事の虫」の自分がいる。このエゴは、組織の中では通らないという結論に達した(から辞めた)とあった。わかるけど、案外あっさり。そんな説明だった。

それより、この本を読んで実感したのは、有働さんは「ライフとワークをバランスさせようなんて、夢にも思わず働いてきた人なんだなー」ということだ。

『ウドウロク』には、恋愛の話がたくさん出てくる。好きだった人に言われて傷ついた言葉、一緒に住みたいと言われた話、結婚したくてお見合いをしまくった話もある。見かけも心も素晴らしい人に出会った。結婚を前提にした交際を求められたが、素敵すぎて釣り合わないと思い、断ったという「自慢なのか?」な話もあった。

 それは「ライフ」の充実を目指す姿ではないか、十分にライフとワークをバランスさせようとしているではないか、と思われる方も多いと思う。が、違うのだ。

 有働さんは1991年にNHKに入った。時はまだバブル。好きな男性に「男社会で長く生きすぎ」と言われたと『ウドウロク』にあったが、組織に認められるべく、懸命に生きてきたことは至る所から伝わってきた。

 恋愛はする。当然だ。人間だもの。でもその先に「ワークとバランスさせるべき、ライフの充実」があるとは、全く考えなかったと思う。ワーク優先というか、人生すなわちワークで、恋愛は「人間部門」の余技くらいな気持ちだったろう。


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