今年はさらなる「世代交代」の波が来ることを期待している。

 他方、開票イベントの舞台がナゴヤドームになったことで、元々“選挙に強い”と言われる「SKE48」勢のさらなる飛躍も期待される。

 11歳で「SKE48」に加入し、今年デビュー10周年の節目を迎える珠理奈(昨年3位)、握手会での“神対応”で頭角を現し、「総選挙」では年々ステップアップを重ねる須田(昨年6位)のさらなる躍進も十分あり得るだろう。

 そして、最も注視しているのは今年から本格参戦する海外姉妹グループ勢の存在だ。

 とくに、1stシングル『Aitakatta(=会いたかった)』、2ndシングル『Koisuru Fortune Cookie(=恋するフォーチュンクッキー)』、3rdシングル『Shonichi(=初日)』と、これまで3枚のシングルを発売し、リリースするごとに売上を伸ばしている「BNK48」勢の動向が気になるところだ。

 中でも『Aitakatta』、『Shonichi』でセンターを務め、エースの呼び声も高いミュージック、キャプテンとしてグループをけん引するチャープラン、歌唱力に定評のある日本人メンバーの大久保美織には注目している。

 タイは近年経済発展も著しく、日本のアイドル文化とも親和性が高いと言われており、結果的に国内姉妹グループに比べて出馬メンバーが絞られているところもポイントだ。

 今や世界中のファンを魅了する日本のアイドル文化だが、史上初の試みとなるアイドルによる“世界選抜総選挙”の行方やいかに…。(芸能評論家・三杉武)

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三杉武

三杉武

早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして芸能評論家として活動している。週刊誌やスポーツ紙、ニュースサイト等で芸能ニュースや芸能事象の解説を行っているほか、スクープも手掛ける。「AKB48選抜総選挙」では“論客(=公式評論家)”の一人とて約7年間にわたり総選挙の予想および解説を担当。日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務める。

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