ラグビー(全国大学ラグビーフットボール選手権大会)は帝京大が9連覇中だ。同校出身で、現役・日本代表経験者には堀江翔太、流大、松田力也、中村亮土、姫野和樹 などがおり、来年のラグビーワールドカップ日本大会での活躍が期待できる。

 ホッケー(全日本学生ホッケー選手権大会)男子は山梨学院大が3年連続5回目の優勝を果たした。ライバルは天理大で優勝は29回、1970年代には10連覇したことがある。女子で山梨学院大は3位だったが、優勝回数は男子より多く8回を数える。2016年リオデジャネイロ五輪には同校から女子学生1人、OG2人が出場した。

 トランポリン(全日本学生トランポリン競技選手権大会の団体戦)は金沢学院大が他を圧倒してきた。最近では、2013、14、16年に男女いずれも優勝した。同校が強いのは、石川県は日本の競技トランポリン発祥の地と言われていることと関係があるようだ。1960年代半ば、一教員が県内の高校にトランポリン部を作ったことで、競技人口が増えた。この教員はやがて金沢女子大(当時、1995年に現校名に改称)の監督をつとめ、五輪に出場する選手を育てた。

 ラクロス(全日本ラクロス大学選手権大会)は男女ともに慶應義塾大が日本一となった。同大会が始まったのは2009年で、かなり新しい大会である。慶應義塾大ラクロス部の創部は1986年。強豪校として知られ、優勝は男子4回、女子3回を数える。同部はこう胸を張る。「慶應義塾は日本に初めてラクロス部を創設しました。ラクロス界のパイオニア(先駆者)としてのプライドが私たちの活動の基礎となっています」(同校体育会ウェブサイト)。これまでのラクロス男子の準優勝校は京都大3回、大阪大2回、神戸大2回など国立大学が健闘している。

 ボルダリング(スポーツクライミングの1種目。日本学生スポーツクライミング対校選手権大会)は2017年に4回目を迎えた、大学選手権のなかでもっとも若い大会である。男子優勝は千葉大。スポーツ系学部がない国立大学として、大学選手権制覇はきわめてめずらしい。東京五輪で正式種目として採用され、選手たちは代表の座をめざしてしのぎを削っている。

(文・小林哲夫教育ジャーナリスト)