練馬区長選に挑戦した25歳フリーライター SNSで叩かれても説く「政治のすゝめ」 (7/7) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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練馬区長選に挑戦した25歳フリーライター SNSで叩かれても説く「政治のすゝめ」

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田中将介dot.

練馬区長選挙に挑戦した田中将介(写真/筆者提供)

練馬区長選挙に挑戦した田中将介(写真/筆者提供)

演説中に声を掛けられ…(写真/筆者提供)

演説中に声を掛けられ…(写真/筆者提供)

選挙を共に戦った仲間たち(写真/筆者提供)

選挙を共に戦った仲間たち(写真/筆者提供)

「オンラインの力は信じていない」

 ネットでとれる票は限られているからだ。オンライン戦略は信頼している仲間に全て任せ、僕は街頭に立ち続けた。

 戦略は多岐にわたった。資金集めだけでなく、仲間集めやムーブメントを起こすことを目的としたクラウドファンディング。支援額は4日間で110万円にのぼった。ミーティングのライブ配信や、ライングループの立ち上げ。こうした戦略の根本にあるのは、やはり「人」であり「仲間」だった。

 Facebook上に集まった100人を超える選挙対策グループ、SNSにいる約3000人の友人。そして、泊り込みで同じ時間を共有してくれた5人の仲間、ビラ配布に毎回集まってくれる10名近い地元の仲間だった。

 選挙に行ったことのない20歳の後輩が、朝の6時から一緒に駅前で声を出してくれた。オンライン上で「スピーカーはありませんか?」といえば数分も経たないうちに、「私持っているよ」と反応してくれた。知恵を求めるとその問題の当事者の声がダイレクトに返ってきた。

 投票率は結果的に過去最低となった。選挙前、「10%上がったら革命を起こせるよ」とある知人から言われた。街頭での感触、区民の期待感、期日前投票の大幅な増加、投票日の雨予報から一転、広がった青空。これはもしかして……。 しかし、そう簡単に社会は動かなかった。

「出馬のハードルは高い」。よく言われることだが、僕はそうは思わない。確固たる意思があれば、不思議と壁は乗り越えられるというのが正直な感想だ。それよりも、小さなことでも最初の一歩を踏み出すハードルの方が、今の社会は高い気がする。 僕の友人がこんな嬉しいことを書いてくれた。

「何の批判も飛んでこない安全地帯で無責任に政治の批判する人が多い中で、これだけ心も体も財布も絞って『自分が変える』と立ち上がった姿はほんとにかっこ良かったです。正直、田中君の公約や演説の100%全てを支持してたわけじゃないけど、どんな考え・出自の人でも政治の場に挑戦できる民主主義の土壌が出来たらいいなと思って微力ながら応援させていただきました」

 何かに挑戦をする人を応援できる社会をつくりたいと改めて選挙を通じて思った。僕自身も仲間のサポートに大いに救われた。挑戦はこわい。全てをさらけだすから恥ずかしい。何かに理由をつけて言い訳をしてしまう。それでも一歩踏み出した人間に、多くの応援が結集する、失敗に寛容な社会を将来、作ってみたい。だが、勝てなかった人間が何を言っても説得力はない。どんなに批判されても、4年後にもう一度、挑戦したい。そんな気持ちを胸にしまい、自分の最適な道を模索していきたい。(田中将介)


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