DeNA・東克樹 (c)朝日新聞社
DeNA・東克樹 (c)朝日新聞社

 開幕から1カ月半、シーズンの約4分の1の試合数を終えた中、今年のルーキーたちはどのような活躍をしているのか。新人たちのここまでの働きを、セ・パのリーグ別に振り返りたい。今回はセ・リーグ編だ。

 育成契約を除いて投手22人、野手21人が入団したセ・リーグ。5月15日時点で、投手陣では計5人、野手陣では計8人が1軍デビューを果たした。

 そのうち、投手では3人がプロ初勝利を挙げた。1人目は、東克樹(DeNA)。立命大からドラフト1位で一本釣りされて横浜の地に迎え入れられると、登板2戦目の4月12日の巨人戦で6回途中まで3失点に抑えてプロ初勝利を挙げ、続く同19日の巨人戦では8回途中無失点の好投で2勝目。ここまで6試合に先発して4度のQS(クオリティ・スタート)をクリアし、2勝2敗、防御率2.09の好成績。左腕から繰り出す切れ味鋭いストレートとチェンジアップのコンビネーションで38回2/3のイニング以上の42三振を奪い、奪三振率はリーグトップの9.78。開幕から先発ローテとしてしっかりと働いている。

 2人目は高橋遥人(阪神)。亜細亜大からドラフト2位でプロ入りすると、プロ初登板初先発となった4月11日の広島戦で7回2安打無失点の快投白星デビュー。たった一度の登板で虎党の心を鷲掴みにした。続く同22日の巨人戦で4回7失点と炎上したが、5月4日の中日戦では6回1失点と力投し、ここまで3試合で1勝1敗、防御率3.71。先発ローテ定着の可能性と実力は十分に見せた。

 そして3人目が、鈴木博志(中日)である。社会人・ヤマハからドラフト1位でプロ入りした右腕は、開幕3戦目の広島戦の8回から登板してプロデビューしていきなり最速155キロを計測。その後も150キロ超のストレートとカットボールを軸に安定感抜群のピッチングを続けて9試合連続無失点を記録した。登板10試合目に初失点し、5月1日、3日とバレンティンに2被弾したが、同9日のヤクルト戦では8回から3番手で登板して2勝目をマーク。ここまでチームトップの17試合で2勝0敗6ホールド、防御率2.16と、早くも中継ぎエースと言える存在になりつつある。

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