珍名踏切マニアがいく! 御殿場線で見つけた「墓場・煙草屋・特殊・天理教・横断」踏切 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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珍名踏切マニアがいく! 御殿場線で見つけた「墓場・煙草屋・特殊・天理教・横断」踏切

連載「珍名踏切が好き!」

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今尾恵介dot.#今尾恵介#鉄道
JR御殿場線の大岡駅

JR御殿場線の大岡駅

謎の横断踏切は駿豆鉄道(伊豆箱根鉄道)の廃線と東海道本線の交差地点に…

謎の横断踏切は駿豆鉄道(伊豆箱根鉄道)の廃線と東海道本線の交差地点に…

今回紹介した踏切周辺の地図(1:25000「三島」平成24年更新)

今回紹介した踏切周辺の地図(1:25000「三島」平成24年更新)

 踏切の名称に惹かれて何十年の、いわば「踏切名称マニア」である今尾恵介さんが、全国の珍名踏切を案内してくれる連載。今回は御殿場線の「横断踏切」を紹介します。

【全ての踏切写真と珍しい地図はこちら】

*  *  *
 神奈川県の国府津(小田原市)から富士山麓の御殿場を経て沼津に至る御殿場線は、昭和9(1934)年までは東海道本線だった路線で、味のある名前の踏切が多い。特に集中しているのが裾野~沼津間で、ざっと挙げれば墓場踏切、煙草屋踏切、特種踏切、天理教踏切……といった具合だ。

 最初の墓場踏切は裾野~長泉なめり間にあり、まさに墓地に通じる道の踏切だが、地元にお住まいの人が奇特にもネットに上げられた情報によれば、今では「第二水窪(みずくぼ)踏切」と改められているという。それでも改称前の痕跡が踏切脇の障害物検知装置の機械箱に記されている(証拠写真があった)。いずれにせよ踏切の改称はかなり珍しい。以前に会社の名を冠した踏切ばかり集まるJR鶴見線で、社名変更や移転に合わせて変えられたケースはいくつか見たが、こちらはやはり昨今の「イメージ重視」の流れだろうか。

 そんなわけで墓場踏切はパスし、沼津駅の隣の大岡駅から東へ歩いて「天理教」と「煙草屋」、そして「特種」の3カ所を回ってみることにした。まずは大岡駅のホーム東端に面した天理教踏切である。行ってみるとすぐ目の前に巨大な瓦屋根の建物があった。まさにそのものズバリで天理教嶽東大教会。富士山の東という意味だろうか。現地でこの壮麗な建物を見れば、地名より何よりこう名づけたくなるのが人情だ。

 次の踏切が特種踏切。特種というのだから、第一種から第四種までの踏切の種別のどれにも当てはまらないスペシャルな踏切なのか、いずれにせよ何か特種(特殊)な事情があるのかと期待が高まったが、詳しい市街地図を調べたらすぐに謎は氷解した。

 何のことはない、特種東海製紙という会社の工場の目の前である。元は特種製紙だったが、平成19(2007)年に東海パルプと合併して現社名になった。同社のサイトによれば「特殊素材」(特種ではない)には「たとえばお菓子の美味しさを引き立てるパッケージ、作品の個性を際立たせるブックデザイン、偽造を防止する有価証券、プライバシーを守る親展用ハガキ用紙など」とあるように、文字通り特種な紙がこの会社の強みだ。


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