言わずと知れた私大の雄、早稲田大学と慶應義塾大学。いずれも高嶺(たかね)の花であることに変わりはないが、それぞれに強い中高一貫校の顔触れは意外と違う。「カンペキ中学受験2019」(朝日新聞出版刊)から、首都圏中高一貫校の早稲田大学と慶應義塾大学の合格率(現浪合計の合格者数<併願合格はそれぞれ人数にカウント>÷卒業生数×100)ランキング(2017年データ)をお届けする。 

表中の「国」は国立、「私」は私立、「公」は公立。2017年のデータ。合格者数は現役と浪人を合わせた人数(データ協力/大学通信)
表中の「国」は国立、「私」は私立、「公」は公立。2017年のデータ。合格者数は現役と浪人を合わせた人数(データ協力/大学通信)
表中の「国」は国立、「私」は私立、「公」は公立。2017年のデータ。合格者数は現役と浪人を合わせた人数(データ協力/大学通信)
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表中の「国」は国立、「私」は私立、「公」は公立。2017年のデータ。合格者数は現役と浪人を合わせた人数(データ協力/大学通信)
表中の「国」は国立、「私」は私立、「公」は公立。2017年のデータ。合格者数は現役と浪人を合わせた人数(データ協力/大学通信)

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 表は早稲田大学、慶應義塾大学の合格率(現浪合計の合格者数÷卒業生数×100)だ。早稲田大トップは12位(2016年)から躍進した桜蔭の68.38%だ。2位が16年トップだった女子学院、3位はフェリス女学院で、女子校3校が上位を独占した。早稲田大はバンカラなイメージだが、近年、女子の人気が高まっている。10年前には全学生の31%が女子だったが、昨年は37%にアップしている。文系では入試科目に国語がない慶應に比べ、早稲田はオーソドックスな英語、国語、選択科目の3教科型だ。女子に国語が得意な人が多いことも女子校上位の理由だ。

 4位は聖光学院、5位は筑波大附駒場の男子校が入った。合格者トップは開成の197人だが、昨年より86人の減少だ。文科省が大都市圏の私立大の入学者数を抑制する政策をとっていることの影響もある。早稲田は昨年、合格者数を前年から2049人も減らし、厳しい入試となった。

 慶應義塾大のトップは昨年の7位から躍進した筑波大附駒場で61.25%だ。2位が聖光学院の58.04%で差はわずかだった。3位は攻玉社、4位は駒場東邦、5位は昨年トップだった浅野だ。7位までが男子校だ。合格者数トップは開成で177人だが、合格率では7位だった。

 また、上位に神奈川勢が多いのも特徴だ。全学部が1年以上、特に理工、総合政策、環境情報の3学部は4年間、神奈川のキャンパスで学生生活を送る。そのため、神奈川の学校が強い。

 早慶あわせて100%を超えたのは桜蔭、フェリス女学院、聖光学院、筑波大附駒場の4校。併願者も多いと見られるが、早慶に強い学校といえそうだ。

(大学通信・安田賢治)

カンペキ中学受験 2019 (AERA進学BOOK)

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安田賢治
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