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両チームで合計33得点…日をまたいだ“伝説の大乱戦”

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久保田龍雄dot.
ヤクルト・池山隆寛(当時) (c)朝日新聞社

ヤクルト・池山隆寛(当時) (c)朝日新聞社

 2018年シーズンが開幕して約1カ月が経ち、連日熱戦が繰り広げられているが、懐かしいプロ野球のニュースも求める方も少なくない。こうした要望にお応えすべく、「プロ野球B級ニュース事件簿」シリーズ(日刊スポーツ出版)の著者であるライターの久保田龍雄氏に、80~90年代の“B級ニュース”を振り返ってもらった。今回は「大乱戦編」だ。

*  *  *

「野球は8対7の打撃戦が一番面白い」と言われるが、1993年5月19日の広島vsヤクルト(神宮)は、8対7のダブルスコアをも上回る17対16のスーパー打撃戦になった。

 先手を取ったのはヤクルト。1回1死満塁からハウエルの犠飛と池山隆寛の二塁打で2点を先制した。一方、広島も2回にブラウンの左越えソロで1点を返し、3回にも野村謙二郎、江藤智のソロ2発と小早川毅彦の2ランで5対2と一気に逆転した。

 だが、ヤクルトもその裏、負けじとばかりにビッグイニングをつくる。2四球と安打で無死満塁とした後、池山が左翼席最上段に飛び込む逆転満塁弾。さらに安打と四死球で再び無死満塁から城友博が中越えに2点タイムリー二塁打。2死後、敵失に乗じて2点を追加し、2死一、二塁で池山が1イニング2本塁打となる左越え3ラン。この回一挙11得点の猛攻で13対5とした。

 これに対し、広島も4回以降小刻みに毎回得点を続け、必死に追撃。6点ビハインドの8回、四球を挟んで6連打を記録するなど7安打を集中して、ついに16対16の同点に追いついた。

 9回以降は激しい点の取り合いから一転して広島・佐々岡真司、ヤクルト・山田勉の息詰まる投手戦となり、両チームゼロ行進。

 そして延長14回、ヤクルトは3四球で2死満塁とし、ハドラーの中前タイムリーでようやく5時間46分の大激戦に終止符を打った。

 1人で8打点を挙げた池山は、3回の1イニング2本塁打について、「まるで昨日のことだよ」とコメント。報道陣がドッと笑うと、「どっ、どう、どうなってるの?」と目を白黒させた。

 実は、試合が終わったのは午前0時6分。4時間前に池山が打った2本のホームランは、本当に昨日の出来事になっていたのだ。



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