そのときにキャンプって、アリかもしれないと思って、周りのキャンプ好きな後輩に教えてもらったりして始めました。大人の場合、一度やってみると感想は分かれるんですよ。もう二度と行きたくないって人と、ハマる人と。合わない人は「ベッドで寝たい」、「ホテルに泊まる旅行でいい」って言いますけど、僕はハマりましたね。

 いまは仲間内で3、4人ぐらい行ける人がいたら現地集合して、キャンプしています。集まる時間もバラバラだし、先に帰る人ももう一泊していく人もいるので、自由ですね。メンバーは衣装さんとか、昔、映画で知り合ったキャンプ好きの女優さんとか、番組のディレクターとか、いろいろ。時間に余裕があるときはでっかいリビングテントを一つ建ててテーブルを並べます。その前にタープっていう布みたいなテントを張って、キッチンセットを作ります。各々の小さいテントはその周辺に。

 そしたら料理をしたいひとが自由に作って、リビングに持ってきて、みんなで外を見ながら飯を食べるんですよね。アボガドとトマトと鶏肉をオリーブオイルとにんにくでスパイシーに炒めたものとか、サラダっぽいものとか、美味いの作ってくれるんですよ。後輩のひぐち(髭男爵・ひぐち君)がワインに詳しいから、ワインを持ってきてくれて飲んだり、語ったり。それで、寝たい人は勝手に寝る。

 僕が好きな時間は、設営が終わってイスに座ってぼーっとしてるときですね。ちょうど夕方4時とか、5時ぐらい。お刺身とか惣菜とか、すぐ食べられるやつをスーパーで買っておいて、ビールを空けて、つまみながら湖畔を見るときとかものすごく気持ちいいんですよ。音がなくて。そういう時間は都会にいると無いんですよ。

 次に好きなのは、焚き火を囲んで飲んでいるときですよね。それもやっぱり静かですから。イスに座ってぼーっと夜空を眺めたり、炎を見たり。男3人で行って、ずーっと黙っている日もありますよ。はたから見ると暗い人たちみたいですけど、たまらなく気持ちいいですよね。

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最初は旗も飾ったけれど…