清原のバット投げ、カネやんキック…ファンの脳裏に焼き付く「乱闘劇」

久保田龍雄dot.
 2018年シーズンが開幕して約1カ月が経ち、連日熱戦が繰り広げられているが、懐かしいプロ野球のニュースも求める方も少なくない。こうした要望にお応えすべく、「プロ野球B級ニュース事件簿」シリーズ(日刊スポーツ出版)の著者であるライターの久保田龍雄氏に、80~90年代の“B級ニュース”を振り返ってもらった。今回は「乱闘編」だ。

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 乱闘に参加した人数があまりにも多かったことから、代表で2人だけ退場にしてケリをつけたのが、1987年5月2日の中日vs広島(広島)。

 2対1とリードの中日は6回2死二塁、川又米利の安打で中尾孝義が本塁をつき、クロスプレーになったが、「アウト」「セーフ」のコールがなかったことから、捕手・達川光男が振り向きざまにタッチしたところ、顔面を直撃。流血した中尾が担架で運ばれる惨事になったのが、事件のきっかけだった。

 試合再開後、川又が二盗を試みると、今度はセカンド・正田耕三のタッチがみぞおちを直撃。怒った川又が正田の胸を突いたのを合図に、両軍入り乱れての大乱闘が始まった。

 外野のブルペンからも両軍のコーチや選手が駆けつけ、約60人がダイヤモンドの5、6カ所でもみ合いになった。二塁ベース付近では、広島・伊勢孝夫コーチが星野仙一監督の首筋にタックルをかけ、星野監督も振り向きざまに右ストレートとキックを繰り出す。

 7分間の中断後、ようやく試合再開となったが、全員を退場にしたら試合ができなくなるため、星野監督と伊勢コーチの2人が代表して退場処分を受けた「騒ぎの中で一番目立った」(田中俊幸球審)というのが理由だ。

 ちなみに星野監督は、意外なことにこれがなんと現役時代も含めて初の退場。「何でオレが退場になるのかわからんよ。オレは止めに入ったんだ。なのに、後ろから飛びかかってくるからだ。審判が代表で(退場)と言うから、よーし、わかったと引き下がったけどね」と不満をぶちまけていたが、伊勢コーチともども厳重戒告と制裁金10万円の処分を受ける羽目になった。


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清原のバット投げはもはや伝説

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