――大谷選手の活躍をどのように見られていますか?

高木:日本人が海外で挑戦していることについては応援する気持ちしかありません。ただ成績で見るのか、夢として見るのかで判断は変わってきます。

――「二刀流の成功」を成績で考えると、どの程度の数字が必要だとお考えですか?

高木:打者としては本塁打15本、投手としては10勝で成功。20本以上打てば大成功でしょう。メジャーで20本以上本塁打を打った日本人選手は松井秀喜しかいない。大谷が10勝、20本超えを達成すれば、ベーブ・ルースを超えたと評価してもいいと思います。その可能性はあると思います。

――3試合連続本塁打、開幕から2連勝と大活躍ですが、今後も同じような成績を残せるでしょうか?

高木:私はもっと活躍すると予想しています。先日のレンジャース戦では、第一打席で直球を打って打点を挙げましたが、次の打席は直球を見逃して三振しています。これは、ヒットを打った球は消していくという日本式野球の待ち方です。

――前の打席で直球を打ったから、次は直球を投げてこないだろうという待ち方ですね。

高木:はい。でもメジャーの投手は打たれた球種でも思いっきり腕を振り切って投げてくる。大谷はそこに違和感を覚え始める時期だと思います。そのへんのメジャー流のスタイルに慣れれば、もっと活躍するはずです。

――不安要素はありますか?

高木:左中間に本塁打を打っているので、今後はインサイドを攻められるでしょう。そうなると怖いのが自打球や死球。日本だと大谷にぶつけたら国民を敵にするかもしれないから、あまりインサイドをバンバン攻める投手はいなかった。だけどメジャーはそんなの関係ないですからね。けがには気をつけてほしい。  

――最後に視聴者へのメッセージをお願いします。

高木:バラエティーっぽい動画が多くなると思いますが、野球をバカにしているのではなくて、違う角度から野球の魅力を伝えようとしているんだと捉えていただいて、楽しんでもらえたらありがたいです。

得:豊さんの手となり足となり奮闘する姿を見てもらいたいです。

古茂田:そこに尽きる。宇野さんの再現動画も、その場の思いつきでしたからね。

高木:あれ宇野本人に見てもらうと面白いかもね。

古茂田:それ面白い!

得:やりましょう!

高木豊/たかぎ・ゆたか
プロ野球選手、野球評論家。1980年にドラフト3位で大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。94年に引退。2012年、横浜DeNAベイスターズの1軍ヘッドコーチに就任。退団後は野球解説、講演会、野球指導教室などで活躍。高木豊さんのYouTubeチャンネルはこちら https://youtu.be/6wqjCjl0mpA

孝行球児/こうこうきゅうじ
メイデン古茂田と得コータローの2人で2016年に結成。事務所に所属せずにフリーで活動している。

(文・竹内良介)