徳島が参戦するプレミアリーグは、それぞれ選手が個人でリーグ登録し、さらにリーグに登録したオーナーのもとに、リーグが選手を振り分ける仕組みになっており、選手報酬は全額、リーグが負担する。つまり、チーム側は選手を保有する必要はない。

 独立リーグの場合、各球団の年間運営費は総額1億円前後だが、その半分が人件費と言われている。「3×3」のプレミアリーグではプロスポーツのクラブ経営において、最もウエートを占める人件費の負担がないことで、各チームは運営に注力すればよく、年300~500万円で運営が可能だという。

 会場も、野球やサッカーのプロリーグのように、固定の本拠施設は必要ではなく「整備されたインフラを活用する都市型スポーツ」(リーグHP)というコンセプトで、ショッピングモールの一角や、街中のちょっとしたスペースでもコートを設置することが可能で、そこで試合を行う。

 その試合会場も、チームが登録した本拠地のエリア内でリーグ側が設定し、設営される仕組みになっている。

 徳島球団が参戦するチームは「TOKUSHIMA INDIGOSOCKS. EXE」を名乗り、チームカラーのインディゴブルーのユニホームで試合を行う。3人制バスケのシーズンは6月から9月だが、6月と7月は四国ILも前期と後期の間のブレーク期間と重なっている。

 球場前にコートを作り、試合を行った後、そのままバスケット観戦に来たファンに独立リーグの試合を見てもらう。あるいは、街中での試合開催で集まったファンを球場にも導くこともできるだろう。

「やり方は、いくらでもある。競技、ビジネスの観点からも、組まない手はないと思う」と坂口理事長は言う。

 徳島の南啓介球団社長も、バスケ参入に関して「自分たちの持っていないお客さんを引き込みたい」とその狙いを語る。そこには、徳島県の現状が大きく影響している。

 同県の人口は、2018年1月1日現在で74万2113人。約1375万人の東京都の5%の人口しかない。しかも、2000年からは約18万人、2010年からも約4万人も少なくなっており、19年連続で減少中だという。

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どう野球と“コラボ”させるか